今回、殺処分が決定していたのは、爆発物探知犬としてアフガニスタンなどで活躍し、4年前に引退した軍用犬のケヴィンとダズ、そして警察犬として活躍してきたドライバーの3匹。
彼らは現役を引退しているが、一般家庭では危険性をともなう恐れがあるため里親に出すことが難しく、殺処分される予定だった。しかし、そこに待ったをかけたのが兵士たち。今まで人間を助けてくれた犬たちを殺処分するのはおかしいと、殺処分反対の署名運動サイトを立ち上げた。

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発起人となったのは、元特殊空挺部隊のアンディ・マクナブ。彼は署名運動サイトに、「犬たちは多くの場面で私の命を守ってくれました。私たちには、そのお返しをする義務がある」と語った。さらに自身の体験を振り返り、「アフガニスタンでパトロールしているときに、爆発物探知犬が爆弾を私たちの前で見つけ出した。私は列の3番目にいたので、生きていることはとても幸運だった」と、過去に爆発物探知犬に救われたことを話した。
兵士たちの活動のおかげもあり、殺処分反対のために集まった署名は、現時点で約37万3,000人。その署名はディフェンス・アニマル・センターへと届けられ、3匹の命は無事救われた。