2017年、映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞した42歳のケイシー・アフレックが、過去のセクハラ問題により、今年の授与式に参加しないことがわかった。

オスカー「恒例行事」に異変

 アカデミー賞といえば、各部門の受賞者を発表するプレゼンターを、前年の受賞者が務めるのが恒例となっている。

 しかし、今年の授与式でプレゼンテーターを務めるはずの、前年度のオスカーで主演男優賞を受賞した43歳の俳優ケイシー・アフレックが、今年の授与式に参加しないことを彼の広報担当がAP通信に明かした。

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 ケイシーが出席しないことについて、主催者側は「アワードの話題を本年度の作品やステージに集中させるためにも、今回の決断に感謝しています」とコメント。

 例年、主演女優賞の発表は前年の主演男優賞が担当していたが、今回はこの恒例スタイルが崩されることになる。

 ケイシーの欠席には、2人の女性からセクハラ行為で訴えられた彼の過去が関係すると言われている。

 この裁判は、示談で不起訴処分となり、ケイシーが罪に問われることはなかったけれど、このことが原因で、昨年オスカーを獲得した時から彼の受賞に疑問を抱く声が後を絶えず、彼のセクハラ疑惑が消えることはなかった。

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時代の流れも後押し

 そんな背景に加えて、昨年末からハリウッドを中心に次々とセクハラ問題が告発され、1月に行われたゴールデン・グローブ賞の授与式では、参加したほとんどの人が黒一色のドレスやスーツに身を包み「Time's Up」を訴え、団結してセクハラ騒動に抗議する姿勢が見られた。

こうしたなかで行われる今年度のアカデミー賞。プレゼンターとして出席するはずだったケイシーが不参加になったということは、アカデミー賞の主催者側によるセクハラ問題への配慮が見られた可能性が高い。

これまでアカデミー賞では、ケイシーのほかにも、未成年との性行為で有罪判決を受けたロマン・ポランスキー監督が国外逃亡中にオスカーを受賞したり、児童の性的虐待を告発されたウディ・アレン監督もノミネートを続けていたりと、ハラスメントを容認していると捉えられかねない候補者の選出方法が問題視されていた。

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