映画『スーサイド・スクワッド』で知られる女優マーゴット・ロビー（27）は、アメリカ人フィギュアスケーターで、ライバルを元夫に襲撃させたとして問題になったトーニャ・ハーディングの自伝映画『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』で主演を務めた。そんな本作でマーゴットは、トーニャ本人そっくりに姿を変えて演じている。
ヘアセットに使ったものに驚き
ヘアメイクチームが何よりも手こづったのが、細かなパーマがかかり、ふわっと広がるトーニャの髪の毛。そんなトーニャのヘアを見事に再現したのは、『ダラス・バイヤーズ・クラブ』で、アカデミーメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞したヘアスタイリストのアドゥルサ・リー。
アドゥルサは、「普通は髪の毛を綺麗に、そして健康的で輝かせるのが仕事だけど、今回はトーニャのヘアを再現させるために、その逆をしなきゃいけないから大変だったわ」と振り返った。
80、90年代に流行していたこのパーマヘアを作るのは、髪の毛に火をつけてチリチリにさせる必要があったという。もちろんマーゴットの髪の毛に火をつけるわけにはいかないので、アドゥルサはいくつものウィッグを用意。何度もパーマをかけてカラーを重ね、そして火をつけて完成に近づけていった
そして仕上げには、ローションやムースを使わず、なんとビールを使用！ 髪の毛にビール!? となかなか信じがたい情報だけれど、アドゥルサは「ビールは80年代のMVでよく見るようなヘアの質感を与えてくれるのよ」と説明した。
どうやってビールを使ったかというと、ビールの缶を開けて炭酸が抜けるまで待ち、髪の毛にビールを垂らして自然乾燥させるという方法。
プロ中のプロのアドゥルサも「ただのムースだけじゃこのヘアは作れなかった」というのだから、ビールはまさに救世主のようなものだったのだろう。
そんな細かな部分までさまざまな努力が費やされた映画『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』は、5月4日（金）に日本公開。
