ミス・アメリカ取締役会長のグレッチェン・カールソンは、現地時間の6月5日、朝の情報番組『グッドモーニング・アメリカ』に出演。今後、ミス・アメリカは女性の外見に基づいて優劣を決める“美人コンテスト”ではなく、人柄や社会的影響力など内面を審査する大会へと方向転換すると明らかにした。
これまで長きに渡って続いてきた伝統を廃止することについて、グレッチェンは、「今後、私たちは、参加者の女性たちを外見で判断することはありません。これはとても大きな変化となります」と説明。これに加え、イブニングドレス審査についても見直すとし、「ドレス姿がいかに美しいかを審査するのではなく、それぞれが自由な衣装を着用したうえで、どのようなスピーチを行うかに着目します」とコメントした。
この発表に合わせ、2018年の優勝者カーラ・マントが公式SNSを通じて白いビキニが消え去る動画を公開。「バイバイ・ビキニ(Bye Bye Bikini)」というハッシュタグをそえて、同大会が新しく生まれ変わることをアピールしている。
We’re changing out of our swimsuits and into a whole new era #byebyebikini #MissAmerica2019 pic.twitter.com/08Y7jLFxhs
— Cara Mund (@MissAmerica) 2018年6月5日
さらに、今回の改革にともない、これまでスリム体形の女性たちのみが参加できる狭き門として知られてきた同大会の門戸を拡大することも約束。今後は、体形にかかわらず、人生の向上のために優勝者への賞金として与えられる50,000ドル(約550万円)をはじめ、予備コンテストの入賞者に与えられる各種奨学金の獲得を目指す女性たちに広く参加を募る(※)こととなる。
※応募資格は17歳から24歳の米国籍を有する未婚女性。
2018年のミス・アメリカ、カーラ・マントの優勝が決定した瞬間。
いわゆる“ミスコン”とよばれる海外のコンテストが水着審査を廃止するのは、今回のミス・アメリカが初めてではなく、2014年にはイギリス開催の世界的美人コンテスト「ミス・ワールド」、2016年にはアメリカ国内の10代を対象とするコンテスト「ミス・ティーンUSA」が「女性蔑視につながる」、「古臭い」という理由から水着審査を廃止している。