首に巻きつけられたビーチチェア
日本でも猛暑が続き、海水浴に出かける人が増えているけれど、海のマナーについてその重みを理解していますか?
絶滅危惧種に指定されているケンプヒメウミガメの死骸が、首にビーチチェアが巻きつけられた状態で米アラバマ州フォート・モーガンの波辺に打ち上げられた。
ウミガメの保護に力を入れており、ウミガメが見られることで有名なこのビーチで見つかったこの死骸。首に巻かれたビーチチェアにはフジツボなどが付着していたことから、海に流されたものである可能性が高い。
人間が使うビーチチェアで、間接的ではあるが人の手によってウミガメを死に追いつめたことについて、この海岸を管理するフォート・モーガン・シェア・ザ・ビーチは公式フェイスブックページで、生々しい死骸写真を投稿するとともに悲痛の思いを語った。
「本当に腹立たしい」「何百回、海水浴客にモノは持ち帰るように頼めばいいのだろうか。常識的配慮なはずです。次から注意する時はこの写真を持ち歩くことにします」と、怒りをぶつけながら、海水浴客のマナーが一向に改善されないことに不満をぶちまけた。
ペットボトルなどの海水浴客が使ったと思われるゴミが原因で、海の生き物が死骸になって打ち上げられる例は多く、その問題は深刻化している。
海に流れるプラスチック製品の問題が深刻化するなかで、持参したものは持ち帰るのは海のレジャーを楽しむ海水浴客ができる最低限のマナー。
ハワイ州では、サンゴ礁に悪影響を及ぼす化学物質を含む日焼け止めの販売を禁止する法案が可決されるなど、海の生き物を保護するためや環境保全のための取り組みは、年々増加している。(フロントロウ編集部)