タランティーノが仕掛けるミステリー
『ヘイトフルエイト』
大物俳優からの信頼も厚い人気監督クエンティン・タランティーノによる『ヘイトフルエイト』は、大雪のなか閉ざされた密室で起きた殺人事件の真相を描いたミステリー作品。その密室に偶然閉じ込められた男女8人の隠された過去や繋がりが、その殺人事件をきっかけに暴かれていく。一体犯人は誰なのか?
タランティーノ監督らしい台詞回しや、役者の個性を活かしたキャラクター、2時間半以上という時間をも感じさせない飽きのない演出はさすがの一言。ラストにかけてのサプライズの連続を見逃さないで。
カップル鑑賞は危険!
『ゴーン・ガール』
誰もが羨むような夫婦だったニックとエイミーだけれど、突如エイミーが失踪。しかし警察が捜査を続けるにつれて、幸せなはずだったニックとエイミーの結婚生活に影が見え始める。そして本格的にニックは容疑者として警察に疑いの目を向けられ…。一体エイミーの身に何が起きたのか?
思わず「女って怖い…」と思ってしまうストーリーの仕掛けにはあっぱれ。主演はベン・アフレックとロザムンド・パイク。神ボディの持ち主として人気のモデル、エイミー・ラタコウスキーも出演している。
“破滅”を描く極上ミステリー
『鑑定士と顔のない依頼人』
卓越した審美眼を持つ美術鑑定士のヴァ―ジルは、両親が残した美術品を査定してほしいという依頼を受け、ある屋敷を訪ねる。しかし依頼人の女性クレアは頑固として姿を見せない。気難しいヴァージルだけれど、声のみの交流を続けるうちに、クエアに惹かれていく…。
『ニュー・シネマ・パラダイス』の名監督ジュゼッペ・トルナトーレが描く今作は、豪華爛漫な美術品やインテリアも注目ポイント。見方を変えれば全く違う物語にも見えるため、見終わったあと解説サイトを巡りたくなる。
悲しき心理サスペンス
『エレファント・ソング』
精神科の同僚が行方不明になったことで、同僚を最後に見たという患者マイケルに話を聞こうとする精神科医のグリーン。巧みな話術を持つマイケルは、なぜか象に執着し、なかなか事件の謎を解く手がかりを教えてくれない。マイケルが伝えたかったこととは?姿を消した同僚の身に何が?
主演マイケルを演じたカナダ出身の監督でもあるグザヴィエ・ドランは、脚本を読んで「これは僕だ」といってマイケル役を熱望したそう。ほぼ1室だけで繰り広げられるグリーンとマイケルの会話劇には、最後には悲しい結末が待ち受けていた。
実力派俳優の演技勝負も見どころ
『プリズナーズ』
愛娘が失踪し、悲しみと怒りだけを糧に事件を解決しようと奮闘する父親の姿を描くサスペンス映画『プリズナーズ』。娘の無事を願うあまり、ある一線を越えてしまう父親をヒュー・ジャックマン、事件を担当する警察官をジェイク・ギレンホールが演じる。
話が二転三転していくため、2時間半という時間もあっという間。登場人物の言動・行動、見つけているアイテムなどにも深い意味が込められており、監督ドゥニ・ヴィルヌーヴのこだわりが感じられる。
あなたはこのトリック見破られる?
『ピエロがお前を嘲笑う』
並み外れたテクニックを持つハッカーのベンヤミンは、正体不明のハッカー集団「CLAY」からメンバーになるよう声がかかる。そこからどんどん政府や警察にも関わる事件に巻き込まれていく。ドイツで生まれた今作は、どんでん返し映画として注目され、ハリウッドでリメイクが決定している。
ベンヤミンが警察に出頭してきたところから始まる今作。一体ベンヤミンが言っていることはどこまで真実なのか?最後まで目を離さずに、気を抜かずに見ていればトリックは見破れるかも?
伏線だらけの本格ミステリー
『シャッター・アイランド』
精神を病んだ犯罪者が収容されている施設「シャッター・アイランド」で女性が失踪する。その捜査に相棒とやってきたテディは、捜索を続けるうちにこの施設は何かがおかしいと気づき始める。
1秒でも瞬きしていたら見逃してしまうほど、とにかく伏線だらけで、進めば進むほど深まる謎。そしてその異様な世界観に思わず夢中になってしまう。最後の最後に暴かれる、悲しい真実とは?(フロントロウ編集部)