議論が活発化した新広告
有色人種への差別に抗議するために、NFLの試合の国歌斉唱中に起立することを拒否して国歌斉唱中にひざまずく「Take a knee(テイク・ア・ニー)」というムーブメントを広げた、アメフト選手のコリン・キャパニック。
彼を新広告塔に起用した世界的スポーツブランドナイキ(Nike)は、ムーブメントを支持する人を中心に称賛の声が聞こえる一方で、ナイキのスニーカーを燃やしたり、不買運動が頻発したりと反対派によるボイコット行為が世界各地で広がっていた。
@Nike two Nike shirts and one pair of sneakers SO FAR!! #NeverNike pic.twitter.com/Mp8fRY2nUa
— Mark House (@MarkHouse_TBFL) 2018年9月4日
スニーカー燃やされるというスニーカーファンから悲鳴が聞こえてきそうな映像がネット上で拡散してしまったけれど、 ブランディング面では、世界中で大きく議論されたことで、世界中から高い注目を集めることができた。
物議を醸したこの新広告は、ナイキにとって成功だったのか?それとも失敗だったのか?
米Edison Trendsの分析結果によると、今回の広告が発表された後の大きな祝日となったレイバーデイの3日間で、公式オンラインの売り上げが約31%上昇したという。
コリンの広告が売り上げを上げた要因なのかは定かではないが、この数字は昨年の同時期の売り上げより17%も高い。
ブランディング面では大きな話題づくりができ、売り上げ面でも好調な結果を残すことができたということは、今回、コリンを新広告塔に起用したナイキの戦略は、成功だったと言えそう。(フロントロウ編集部)