薬物過剰摂取で急死
アリアナ・グランデの元恋人としても知られるラッパーのマック・ミラーが、現地時間7日に薬物過剰摂取のため死去。
26歳という若さで急死したマックに、多くのセレブが追悼コメントを発表し、才能に溢れた存在の死を悲しむなか、マックが亡くなる約1ヵ月前にリリースしたアルバム『スウィミング(Swimming)』が、再びチャートを震撼させている。
Apple Musicの全米アルバムチャートで、同アルバムが大御所エミネムやトラヴィス・スコットなどの強敵アルバムを抑えて1位を記録。
また、同ストリーミングサービスの全米ミュージック・ビデオのチャートでもトップ5を、マックに関連する動画が独占しており、そこには元恋人アリアナとのコラボ曲「ザ・ウェイ」もランクインしている。
最後のアルバムで死を予言?
生前、幾度となく薬物依存を疑われていたマックだけれど、8月には「多くの人は僕が薬物依存症だと思っているらしい」「クスリに手を出したことあるかって?ああ。薬物依存症か?それは違う」と米Rolling Stonesに語り、薬物依存症ではないことを明かしていた。
しかし、最後の作品となってしまったアルバム『スウィミング』に収録されている楽曲のなかには、薬物使用や心の闇を連想させる歌詞が複数の曲で登場。
マックの最後のシングル曲となってしまった「セルフ・ケア(Self Care)」では、「9月に堕ちる/もっと下へ/薬は電話1本ですぐ来る/こんな気持ち/熱くて溶けるような/誰も信用できない/自分も信じることができない」といった、皮肉にも「9月に堕ちる」という歌詞が、マックの死を彷彿とさせるものになってしまったことや、薬物を連想させる言葉、心の闇を歌っているようにも取れる歌詞がある。
さらに「2009」には、「簡単な道を選べばよかったと思う時がある/僕の家ほど大きくなった悪魔を抱えるより」という歌詞があり、また楽曲「Small World」では、「金持ちがこんなに孤独だって教えてくれなかった/誰も僕を知らない/5つ星ホテルに文句はないけど/常に時間に追われ、考え込んでしまう、でもこれは内緒にしておく」といった、精神的に追い詰めているようなことを歌っていた。
精神的に不安定だった可能性があるマックだけれど、彼の死にコメントしたセレブの発言の多くには、「あんなに優しい人はいなかった」「優しさに溢れた人だった」といった、マックの心優しい人となりを振り返る声が多かった。
また、アリアナとマックが破局してから約1ヵ月程度で、アリアナが新恋人と婚約した時に、その心境について聞かれたマックが、アリアナの幸せ願う発言をして称賛されており、彼の紳士的な態度や思いやりに溢れる人間性は、生前親交があった人たちだけでなく、多くのファンにも伝わるものがあった。(フロントロウ編集部)