「MeToo」に次ぐ新たなムーブメントとして広がりを見せている、「Why I Didn't Report(私が被害を告発しなかった理由)」 というハッシュタグを使った活動で、ドラマ『リバーデイル』の女優リリ・ラインハートが過去に性的暴行の被害にあったにもかかわらず、被害届を提出しなかった理由を告白した。

リリのほかにも声を上げるセレブが続出

 話題の青春ミステリードラマ『リバーデイル』のベティ役でおなじみの女優リリ・ラインハートが、過去に性的暴行被害にあったにもかかわらず、警察に被害を届け出なかった理由を明かすことを促すハッシュタグ(※)「Why I Didn't Report(私が被害を告発しなかった理由)」を使って、自身も被害について黙っていた1人であることを明かした。
※SNSで利用できるキーワードであり、言葉の頭に「#(半角のシャープ)」をつけることによって、同じキーワードを使っている人の投稿を簡単に検索・閲覧することができる。

 「仕事を失いたくなかったし、周りの人たちから、ただの目立ちたがり屋だと思われたくなかったから。(これが)私が被害届を出さなかった理由」

 今回のツイートでは被害の全容について明かさなかったリリだが、以前Tumblr(タンブラー)で、10代の頃に一緒に仕事をしていた男性と初めてデートをした際、男性から性的関係を強要される被害にあったことを告白している。

画像: リリのほかにも声を上げるセレブが続出

 ちなみに、昨年MeToo運動がきっかけでハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインによるセクハラおよびレイプ被害が次々と発覚した際にも、リリと同じように被害にあった女性たちの多くが、「仕事がなくなるのが怖くて、被害を公にできなかった」と告白していた。

 リリのほかにも、女優のアシュレイ・ジャッドや、元スーパーモデルで現在は料理研究家として活動するパドマ・ラクシュミも、このハッシュタグを使って同様の告白をしている。

“私が被害を届け出なかった理由”

 MeTooに続く新たなムーブメントして急速に広がりを見せている「Why I Didn't Report(私が被害を告発しなかった理由)」には、ドナルド・トランプ米大統領が連邦最高裁判所判事に指名したブレット・カバノー氏に、複数の女性から性的暴行被害を訴える声が上がっていることが関係している。

 現在、アメリカではカバノー氏の性的暴行疑惑をめぐって大論争が巻き起こっているのだが、女性たちが被害にあった時期が大学時代や高校時代にまでさかのぼることから、一部で女性たちの主張そのものを懐疑的に見る動きや、「なぜ被害にあってすぐ被害届を出さなかったんだ?」といった厳しい意見や批判の声が、被害者女性たちのもとに殺到。

画像: “私が被害を届け出なかった理由”

 そこで誕生したのが、この「Why I Didn't Report(私が被害を告発しなかった理由)」というハッシュタグ。

 カバノー氏から性的暴行被害にあったことを主張する女性たちと同じく、被害にあってすぐに届け出なかった理由を明かすことで、被害者同士サポートし合い、カバノー氏から性的暴行を受けた被害者女性たちを支援することを目的としたこのムーブメントは、セレブも巻き込んでさらなる広がりを見せている。(フロントロウ編集部)

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