「職業批判」の的となった男性に大金を寄付
1980~1990年代に米NBCで放送された人気シットコム『コスビー・ショー』などに出演していた俳優のジェフリー・オーウェンズ。ここ数年間、俳優としての仕事が減り、演技の仕事だけでは家族を養うことができなかったジェフリーは、スーパー店員のアルバイトをかけもちして生計を立てていた。
そんなジェフリーの姿を見つけたあるスーパーの買い物客が、仕事中の彼の写真をSNS上で晒し、「俳優からスーパー店員に転落した」と嘲笑。この行動は「職業批判」にあたるとして世間で物議を醸した。
この騒動について意見を聞かれたラッパーのニッキー・ミナージュは、9月上旬に出演したラジオ番組『クイーン・レディオ』の中でジェフリーを「伝説のような人」と呼び、彼の力になりたいと2万5千ドル(約280万円)を寄付することを宣言。
その言葉通り、ジェフリーの元にはニッキーから贈られた2万5千ドルの小切手が届いた。
寄付された大金の使い道
米TMZにニッキーから贈られた大金の使い道を問われたジェフェリーは、意外な回答で世間を驚かせることになる。
なんとジェフェリーは、約280万円の寄付金を俳優やダンサーなどエンタメ業界で活躍することを夢見る人たちを支援するチャリティ団体「アクターズ・ファンド」にそっくりそのまま寄付する意思を明らかにしたのだ。
ジェフリーは、彼の出世作となった『コズビー・ショー』でコズビー家の父ラッセルを演じた尊敬する俳優の故アール・ハイマン(没2017年)が晩年力を入れていた活動である若手育成の意思を受け継ぎ、ニッキーから貰った約280万円を同団体に寄付することに決めたと声明を通じて説明している。
このジェフリーの決断に対し、ニッキーは「素晴らしいチャリティの一端を担うことができたことを嬉しく思います。ジェフリーの今後のご活躍をお祈りするとともに、彼がどれだけ愛されているかということを知ってもらいたいです」とコメント。自身が贈った寄付金がジェフリーが望む最善の方法で使われたことに満足している様子を示した。
職業批判騒動後、辱しめにあったジェフリーには、彼に同情した人々からたくさんの応援の声が寄せられたほか、メディアからの取材依頼が殺到。
さらに、有名脚本家兼プロデューサーのタイラー・ペリーから最新作への出演のオファーを受けるなど、ジェフリーは、この騒動を機にプチブレイクを果たしている。騒動後すぐにジェフリーはスーパー店員の職を去っているが、そういった経緯から見ても経済的には安泰のようだ。(フロントロウ編集部)