俳優のティモシー・シャラメ演じる17歳の美少年と、アーミ―・ハマー演じるアメリカ人大学院生が、1980年代のイタリアのバカンス先を舞台にひと夏の恋に落ちるラブストーリーを描き、第90回アカデミー賞で4部門にノミネートされた映画「君の名前で僕を呼んで」。
同作の続編制作の可能性については、以前からルカ・グァダニーノ監督が「90年代を舞台にしたい」といったアイディアをメディアに明かしていたが、主演の1人であるアーミーがグァダニーノ監督から直接聞いた構想の内容について言及した。
サバンナ芸術大学映画祭のパネルセッションに登場したアーミーは、「監督から続編についてひと通りの説明を受けたよ。物語がどこから始まって、どう展開して、どうやって終わるのかをね。登場するキャラクターや何が起こるかについても聞いた」と、監督の頭の中ではもう続編のすべてのストーリーラインが出来上がっているとコメント。
さらに、続編では、ティモシー演じるエリオとアーミー演じるオリヴァーの新たな恋の物語は前作から数年後を舞台に展開することも明らかに。
「前作と続編との間には時間のギャップがある。ルカ監督は僕とティモシーがもう少し年齢を重ねるのを待って、そのギャップが意味を成すようにね」と語ったアーミーは、“時間”の移り変わりを感じさせる作品を作ることで有名な映画『6才のボクが大人になるまで。』のリチャード・リンクレイター監督の名前を引き合いに出し、『君の名前で僕を呼んで』の続編も“時間”の経過の深みを味わえるような作品になるとファンたちの期待を煽った。
グァダニーノ監督は、米W誌とのインタビューで、続編に新たな登場人物として加わる予定のアーミー演じるオリヴァーの妻役には、映画『サスペリア』で一緒に仕事をした女優のダコタ・ジョンソンを起用したいとの願望を口にしており、「愛人が何人もいるような富豪女性」、「オリヴァーとの子どもは5人くらいかな」などと妻役のアイディアを膨らませていた。
前作でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたティモシーも米Time Magazineに対し、「原作者のアンドレ・アシマンは続編に賛成していると思う。監督はすごく真剣だし、アーミーと僕も1000%やる気だよ」とコメントし、続編への意欲を明かしていた。
前作で17歳と24歳だったエリオとオリヴァーが、監督の言う通り90年代を舞台に再び恋に落ちるとしたら、それぞれ20代と30代に。成長した彼らがどんなラブストーリーを繰り広げるのか、早くも期待が高まる。(フロントロウ編集部)