ブランド側の対応に怒り心頭
現地時間2月10日に授賞式が開催されるグラミー賞で、「最優秀新人賞」と「最優秀カントリー・パフォーマンス(グループ)」の2部門にノミネートされているビービー・レクサが、いわゆるモデル体型ではないことを理由に、複数のブランド(デザイナー)からグラミー賞の授賞式に着ていくドレスの提供を断られたことをインスタグラムで告白。長文コメントと動画の両方で怒りをぶつけた。
コメントの全訳はコチラ。
「申し訳ないけど、どうしても打ち明けたいことがあるの。私のファションやスタイル、音楽が嫌いだからという理由なら理解できる。でも、(ファッションショーに出演する)モデルと同じサイズじゃないからという理由で衣装を提供しないなんて、おかしいと思う。若い女の子や女性たちに服のサイズのせいで劣等感を感じさせるのではなく、自分の体を愛するように女性たちを鼓舞してほしい。私たちはどんなサイズでも美しい!小さくても、大きくても!私のサイズ8のおお尻はそれでもグラミー賞の授賞式に行くわよ」
続けてビービーは、上の長文コメントと一緒に投稿した動画でさらに詳しい事情を説明。いわゆるモデル体型ではないからという理由でドレスの提供を断るブランドやデザイナー側に、強い嫌悪感を示した。
「やっとグラミー賞にノミネートされたの。私にとって最高にクールなことよ。こういう場合、(グラミー賞にノミネートされた)アーティストたちはすぐにデザイナーのもとを訪れ、レッドカーペットを歩くためにオーダーメイドでドレスを作ってもらうでしょ?有名なデザイナーにね。だから、私のスタッフはたくさんのデザイナーに連絡を取った。けれど、ほとんどのデザイナーが私のドレスを作ることを拒否したの。なぜなら私が“大きすぎる”から。文字通り、“大きすぎるから”よ。サイズ6~8(※)で大きすぎると言われたら、もう何も言い返せないわ。
だったらあなたたちが作るドレスなんて着たくない。そんなのクレイジーすぎる。それって世界中のサイズ8以上の女性が美しくない、あなたたちのドレスを着たらいけないと言われているのと一緒だと思う。私は太っているからあなたたちのドレスを着れないと言った人たちへ。ファック・ユー。あなたたちのドレスなんてこっちから願い下げよ」
※日本のサイズだとMに相当。
セレブへのドレス提供をめぐっては、過去にプラサイズモデルのアシュリー・グラハムも、「私に服を着せてくれるデザイナーがいなかったから」という理由で、ファッションの祭典「メットガラ(Met Gala)」に出席できなかったことを告白している。
ファッション業界では、いまだにモデル体型の基準とされるサイズ0(ゼロ)やサイズ2をサンプルサイズとしているブランドが多く、このサイズに当てはまらない人はオーダーメイドでドレスを作ってもらうか、サイズを修正してもらう必要があるため、ブランド側から煙たがられる傾向に。
近年、社会全体で“どんな容姿でも、どんな体形でも、すべての人が美しい”とみんなが認識するための取り組みがなされているが、今回のビービーの話を聞くかぎり、まだその考えは一部の人たちにしか浸透していないようだ。(フロントロウ編集部)