第91回アカデミー賞授賞式のオープニングでクイーンのメンバーと一緒にパフォーマンスを行ない、7月からは一緒にワールドツアーに出ることが決まっているアダム・ランバート。彼はクイーンの公演でボーカルを務めており、故フレディ・マーキュリーと同じ立場で、映画『ボヘミアン・ラプソディ』にてフレディを演じるのにはぴったりな人材と一部の人からは言われていた。しかし、なぜアダムはフレディの生涯を描いた大ヒット作『ボヘミアン・ラプソディ』で演じようと思わなかったのかを米Entertainment Tonightに語っていた。
「僕はフレディと似ていない」
アダムは、「僕はフレディには似ていないよ。フレディの声にも似ていないしね。僕は僕でしかない」とコメント。そんなアダムは劇中でフレディを演じたラミ・マレックのことをベタ褒めしており、「ラミはすごいね。彼は本当にいい俳優だよ。聞くところによるとフレディと、彼のマネをするマーク・マーテルのスタジオ音源を使ったそうだ。そのため僕ではだめだったんだ」と語った。
『ボヘミアン・ラプソディ』は、実際にクイーンのメンバーであるブライアン・メイとロジャー・テイラーが、映画冒頭に流れる20世紀フォックスのファンファーレを演奏したり、撮影中は役者たちに寄り添ったりと、実際にメンバーが映画にかかわっていることもあり、アダムも劇中でカメオ役として出演してファンを沸かせた。
「フレディは唯一無二の存在」
実はアダムは2012年に受けた英番組『BBC Breakfast』のインタビューでも、「僕はフレディ・マーキュリーにはなれない。フレディは唯一無二の存在で、誰も彼の代わりなんて出来ない」と語っており、あくまでフレディはフレディでしかなく、自分は自分でしかないということを語っている。
クイーンのメンバーは、アダムがボーカルとして参加する前にポール・ロジャースを客演メンバーとして招きツアーを行ない、アルバム『ザ・コスモス・ロックス』をリリースしたりして積極的に活動を行なっていた。
その後アダムがボーカルを務めることになり、2014年のToronto Sunのインタビューでは、ロジャーが「ポールを軽視するつもりはないけれど、アダムのほうがもっと僕たちの作品に相応しいんだ」と語り、ブライアンも「アダムは本当に僕たちに似ているんだ」とアダムが現在のクイーンのボーカルに相応しいことを明かした。
7月からは再びクイーン+アダム・ランバートとしてツアーに出発する。映画『ボヘミアン・ラプソディ』が大ヒット後はじめてのツアーとなる今回のコンサートでは、どんな姿を見せてくれるのだろうか?(フロントロウ編集部)