寝室という神秘的な空間を上手く利用
安価でクオリティーの高い家具や生活雑貨が手に入るとして、世界中で大人気の家具量販店「イケア(IKEA)」のセックスをテーマにした新CM『ザ・イケア・カーマ・スートラ』が反響を呼んでいる。
じつはこのCMに性的なシーンは一切登場しないのだが、ナレーションで「ベッドルームでちゃんと欲求を満たすことができていますか?」「欲しがることは何も恥ずかしいことではありません」といった性を連想してしまうようなフレーズを囁いたり、ベッドルーム向けの家具をイケア版カーマ・スートラを使って説明したり、“夜の営み”を行なう場所として定番のベッドルームという点を生かして、思いっきりセックスと絡めた内容に。
カーマ・スートラとは
性に関するすべてが赤裸々に綴られた古代インドの性愛論書。愛や結婚とは何かといったことから、性器の形状、性行為をする際の体位の説明など、現代でいうところのハウツー本のような役割も果たしている。
本家カーマ・スートラが性交をする際の体位をイラスト付きで丁寧に説明していることに倣って、イケア版カーマ・スートラでも掛け布団カバー、クローゼット、ソファ、ベッド、シャンデリアなど、ベッドルームに合う家具をひとつひとつじっくりと紹介。その説明文にも、「エクスタシー(快感の最高潮)へと誘う」「すべてをさらけ出して」「上に乗るのがお好きな方へ」といった官能的な言い回しを織り交ぜ、言葉巧みに視聴者の妄想をかき立てる手法でエロくないのにエロいCMを実現させた。
イケアは、以前にもカタログに尿をかけた人が妊娠している場合、当初の値段の半額となる割引価格が浮かび上がってくるという、斬新すぎる広告を打ち出して世間の度肝を抜いたことがあり、ユニークな方法で宣伝活動をすることで知られる。(フロントロウ編集部)