リタ・オラが日本への愛をさく裂
アルバム『Phoenix/フェニックス』のツアーで世界中を駆け回っている人気アーティストのリタ・オラが、3月14日にZepp DiverCityTokyoで、3月15日にZepp Nambaで行なわれる、6年ぶりの日本公演のために来日。
今回は、両親を日本に連れてきたリタ。フロントロウ編集部のインタビューに応じたリタが、「お父さんは日本に来たことなかったから、お寿司屋さんに連れて行けてよかった」と、初来日となった父親の誕生日を銀座の高級すし屋でお祝いしたことを明かした。
さらにリタは、移住まで考えるほどの日本への愛を明かすとともに、多くのファンをインスパイアする彼女のパーソナリティ溢れるアルバム『フェニックス』について語ってくれた。
「日本のファンは静かなだけじゃなくて、ものすごく愛を感じるし、尊重してくれる。日本文化は素晴らしいし、日本人のモラルとかリスペクトの気持ちとか本当にすごいと思うの。可能なら本気で日本に住みたいって昨日ちょうど母と話したばかり。お互いを尊重する文化がある日本の人たちが大好き。もちろん世の中には悪い人がいるから全員が良い人とは言わないけど(笑)。ただただ大好きなの」
アルバム『フェニックス』への熱意
2018年は目覚ましい活躍を遂げたリタ。2018年11月にセカンドアルバム『フェニックス』をリリースする前は、大ヒットシリーズ映画『フィフティ・シェイズ』シリーズで主人公クリスチャン・グレイの妹ミア役として俳優業にも挑戦。
同年に公開された『フィフティ・シェイズ・フリード』では、物語のキーパーソンとして見事な演技を見せるとともに、リアム・ペインとコラボした主題曲「フォー・ユー」も発表した。
さらには、毎年豪華アーティストがパフォーマンスするヴィクトリアズ・シークレット・ファッション・ショーにも出演するなど、マルチに活躍した1年をリタはこう語る。
「2018年はクレイジーな年だったわ。音楽づくりにも復帰してたくさん作った。ファンのみんなが何を求めているのか、何が起きているのか知ろうとしたの。しばらくみんなとは交流できていなかったから。2018年の私は新しいことに挑戦したかったんだと思うし、ファンのみんなが本当にサポートしてくれてアルバムも応援してくれたから、すごく楽しい1年だった」
そんな経験を経て6年ぶりにリリースしたセカンドアルバム『フェニックス』。不死鳥とも言われ、死んでも蘇り永遠に生きる伝説の鳥であるフェニックスをタイトルにつけたリタ。
「アルバム名を『フェニックス(=不死鳥)』にしたのは理由がある。人生の蘇りというか、愛してくれる人が男じゃなきゃいけないってことはない。同じ過ちを何度も何度もくり返して、ようやく自分自身の大切さに気づく。このアルバムは私のそんな気づきを表現しているわ」
そう語るリタの通り、アルバム『フェニックス』には、エド・シーランが作曲し自身のポジティブな部分を表現したヒット曲「Your Song(ユア・ソング)」といった、自己啓発系のポジティヴソングが多く収録されている。
心揺さぶるメッセージが隠れる「Only Want You」
そのなかでも、3月にMVが発表されたばかりのラッパー6lack(ブラック)とのコラボ曲「Only Want You」では、力強いメッセージが隠されている。
「あなたみたいな誰かはいらない/あなただけがほしい/あなただけがほしい」というサビ部分の通り、歌詞だけを見ると一見失恋ソングのように思える同曲。
しかしMVでは、悲しい歌詞とは一変。リタが1人3役(リタ自身・ウェイトレス・ジャズシンガー)で強い女性を熱演。見終わったあとにスカッとする爽快感すら味わえる同曲は、失恋ソングなのではなく、じつは自分を愛することを気づかせてくれる曲でもある。
「恋愛だけじゃなくて、“この人といるべきじゃない”ってふと気がつく瞬間があると思う。この人と一緒にいたいけど、自分にとって悪影響でしかない。でもこの人といたい、感情を共有したい、感じたい…みたいな。『Only Want You』はそんな曲よ。だって(歌詞とMVで感じ方が違うのは)互換性のあるものにしたくないから。私は恋愛だけを描く音楽を作りたくない。私はファンのみんなに、誰かに頼らないと幸せになれないとか、独りじゃ幸せになれないとか、そういう固定概念にとらわれないで物事を考えてほしい」
聴くだけで元気になるようなリタの曲を生で感じることが出来る来日公演は、3月14日に東京・3月15日に大阪で行なわれる。(フロントロウ編集部)