6年前の巨額の寄付金
2パックVSノートリアスB.I.G.に代表する90年代のラッパーの東西抗戦を引き起こしたデス・ロウ・レコードの共同創立者で、大御所ラッパー兼プロデューサーのドクター・ドレが、娘を名門大学に裏口入学させたと疑う声が寄せられている。
ハリウッドを震撼させた米名門大学への裏口入学
イェール大学やスタンフォード大学、南カリフォルニア大学などの名門大学への入学に際して、親が巨額の謝礼を支払い、替え玉受験やスポーツ入学枠の悪用、SAT(米国の大学進学希望者を対象とした共通試験)での得点を水増しする等の手口で受験生を不正に入学させた騒動。進学相談会社経営の50代男性の斡旋によって子供を裏口入学させたとして、ドラマ『デスパレートな妻たち』のフェリシティ・ハフマンと『フルハウス』のロリ・ロックリンが逮捕された。
ドクター・ドレは、現在は削除されているインスタグラムの投稿で、娘のトゥルーリー・ヤングがアメリカ西海岸屈指の名門校である南カリフォルニア大学への入学が決まったことを報告した。
「娘がUSC(南カリフォルニア大学)に自力で受かった。懲役なんかないぜ」という皮肉まじりのコメントともに、合格証を持つ娘との2ショット写真を公開。
業界人による裏口入学騒動の渦中にある南カリフォルニア大学に娘が進学するにあたり、不正がないことを明確にさせた。
騒動をネタにするほどの余裕を見せたドクター・ドレだが、今から約6年前、ドクター・ドレは音楽プロデューサーのジミー・アイオヴィンとともに、南カリフォルニア大学に約77億円(7,000万ドル)を寄付したことがある。
ヘッドフォンが有名なオーディオ機器の会社ビーツ・エレクトロニクスの共同創立者でもあるドクター・ドレとジミーは、2013年に音楽業界の改革を進めるための新たなカリキュラム導入として、学校に膨大な寄付金を贈与した。
これを見つけた一部のユーザーによって裏口入学を疑う声が相次ぎ、投稿が炎上する事態に。
しかし今回の騒動は、親が学校ではなく斡旋者を通して巨額の謝礼金を支払っていたことが問題。ドクター・ドレは、学校の教育向上のための正式な寄付金として学校に直接大金を渡しているため、これが娘の裏口入学に直接的に関わったとは考えにくい。
とはいえ、騒動が盛り上がっているこのタイミングだけに、不正の有無にせよドクター・ドレが過去に巨額の金額を渡していたこと自体が炎上につながってしまい、これを対応するために問題の投稿を削除した。
これ受けてか、ドクター・ドレの娘トゥルーリー・ヤングは自身のインスタグラムのストーリーを更新。「努力が報われた。映画学科に入学します」と、実力で映画学科に入学することを報告した。(フロントロウ編集部)