セレブに人気の「ヴァンパイア・フェイシャル」という美顔術を受けた顧客がHIVウィルスに感染したと米ニューメキシコ州の保健局が報告。(フロントロウ編集部)

 リアリティスターのキム・カーダシアンやその姉のコートニー・カーダシアンらが挑戦し、顔中血まみれになったまるでスプラッター映画のような施術中の模様をSNSで公開したことで数年前に話題となった「ヴァンパイア・フェイシャル」。

ヴァンパイア・フェイシャル施術中の写真を公開したキム・カーダシアン。

 自分の体から採取した血液を遠心分離機にかけて多血小板血漿を取り出し、美容液などと混ぜたものを顔に塗ったり注射したりするこの美容法は、シワやたるみ、毛穴の開き、ニキビ跡などに効果があると海外の女性たちの間で人気に。近年、日本にも施術を行なう美容クリニックが誕生している。

 しかし、昨年、ニューメキシコ州アルバカーキにあるスパ施設で、このヴァンパイア・フェイシャルを受けたことが原因で複数名が血液媒介による感染症にかかったというニュースが報じられた。

 そして、同州の保険局は、今週、問題となったスパ施設でヴァンパイア・フェイシャルを受けた顧客2名がHIV検査で陽性反応が出たと発表。

 現在は閉鎖されている「VIPスパ」と呼ばれるこの施設で過去にヴァンパイア・フェイシャルの施術を受けた顧客たちに対し、ただちに検査を受けるよう呼びかけている。

 2018年秋に同スパで立ち入り検査を行ったところ、”HIVやB型肝炎、C型肝炎といった血液感染症を顧客にうつす恐れがある施術を行っていた”ことが判明。さらに、経営者が施術を行なうのに必要な免許を持っていなかったことも分かり、スパは後日、営業停止命令を受けて、ただちに閉鎖された。

 専門家は当時、米CNNに「安全かつ適切な方法で行われた場合は、顧客をこうした血液感染症にさらす可能性はない」と話していたが、HIV感染者を出したVIPスパでは、注射器やダーマペンと呼ばれる器具などが適切に処理されていなかったり、施術の間に消毒されていなかったりした可能性が高いという。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.