インスタグラムの「自分の写真」がトラブルに
インスタグラムで1億5,000万人以上のフォロワーを誇り、現在「インスタグラムで最もフォローされている女性」の称号を持つシンガーのアリアナ・グランデが、インスタグラムにアップした‘ある写真’が原因で、トラブルが発生している。
アリアナがトラブルに巻き込まれる原因となったのは、2018年8月17日にインスタグラムにアップした写真。その投稿で使用された2枚の写真には、アルバムのタイトル『スゥイートナー』というロゴが入ったクリアバッグを持っているアリアナの姿が。
しかし、この時の写真が撮影者であるパパラッチのロバート・バーベラの許可を得ずにアップされたとし、今回アリアナが訴えられることになった。
ロバートは、この写真は米国著作権局に登録されている写真で、アリアナがインスタグラムにアップするにあたりライセンスを取得しなかったと主張。また、写真をインスタグラムに公開することによって著作権を侵害したとし、1枚につき約250万円(2万5,000ドル)の損害賠償を求めている。
パパラッチに訴えられたのはアリアナだけではない
ちなみにパパラッチが撮影した自分の写真をSNSにアップして訴えられるのはアリアナが初めてではなく、クロエ・カーダシアンやジェニファー・ロペス、ジェシカ・シンプソンといったセレブたちも訴えられている。
双方の言い分はそれぞれで、セレブ側は‘無断’で撮影されたプライベートな写真は、パパラッチを通さなくても‘無断’で使えるのは当たり前で、それで訴えられるのは不当だと主張。
そのためクロエ・カーダシアンは、「彼らのストーカー行為が許されていることも、自分たちが写っている写真を投稿しただけで訴えられることも納得いかないわ」とインスタグラムでコメント。さらにジジ・ハディッドはアリアナと同じ理由でパパラッチに訴えられた際に、パパラッチに写真を撮られるのも笑顔で対応するのも仕事のうちと分かっているとしながら、「いつも自分のプライバシーが不当に侵害されていると感じる」と語り、そんな状況下でも自分の写真が使えないのはおかしいと怒りを露わにしたことがあった。
一方のパパラッチは、セレブを追いかけて写真を撮り、それを売るのが仕事。それゆえ、勝手にSNSにアップして無料で使われるのは利益が出ないため、写真を撮影した本人に権利があると主張。セレブたちとパパラッチの言い分はかみ合わず、写真問題は平行線を辿っている。
最近ではSNSが活発になっていることもあり、セレブやファンアカウントがプライベート写真をアップするため、メディアを通さなくてもセレブの姿を見ることが出来る。そのため、セレブのプライベート写真を売っているパパラッチの収入は激減。その結果、ここ数年、SNSでフォトクレジットなしでパパラッチ写真を使うセレブをターゲットに訴訟を起こすという現象を頻繁に目にすることになった。
セレブの写真を売って稼ぐパパラッチと、そんな写真が出回ることで話題性を保てるセレブが利害関係にあるのはお互い承知の事実。SNSでパパラッチ写真をアップするセレブに訴えを起こすパパラッチは一部だとは言え、SNSが普及して状況が変わった今、双方の関係に変化が訪れ始めている。(フロントロウ編集部)