先日惜しまれつつもフィナーレを迎えたHBOのドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』。同作品でサンサを演じた女優のソフィー・ターナーと、映画『X-MEN:ダーク・フェニックス』でソフィーと共演した女優のジェシカ・チャステインが、英SkyNewsに登場。
2人はある場所での撮影をボイコットする契約書にサインしたとして、その理由について話した。
ジェシカ「今こういう契約書が出回っているの。『女性やLGBTQコミュニティ、人の権利を奪おうとする州で、私は働きません』って書いてあるのね。私は人々を差別するような州では、働かない」
ソフィー「私もサインしたわ。まだエージェンシーには伝えてないから、『え?君ここの州では働けないの?』って言われると思うけれど。ええ、私はそういう州では働かないわ」
ソフィーとジェシカが、撮影をボイコットする理由は、中絶禁止法に抗議するため。性犯罪や近親相姦による妊娠であっても中絶できない、全米で最も厳しい中絶禁止法が可決したアラバマ州をはじとした、アメリカのこの法律に、セレブが次々と抗議の意思を表明するなか、ソフィーとジェシカは厳しく中絶を禁止する州での撮影には参加しないと決めたという。
エンターテイメント界からの抗議
アメリカの多くの州で続々と中絶禁止法が可決するなか、先日ジョージア州でも妊娠中絶を禁止する法律が上院を通過。これを受けて、中絶の選択を「女性の権利」と考えるリベラル派は強く反発。エンターテイメント界も、毅然とした態度をとっている。
ジョージア州は、ロケ誘致を積極的に行なっており、映画やドラマ撮影など、エンターテイメントが大きな産業になっている場所。映画『アベンジャーズ / エンドゲーム』や『ブラックパンサー』、『ハンガー・ゲーム』シリーズなど、多くの作品の撮影地として知られている。
そんな場所で中絶禁止法が可決に向けて進んでいることに対して、俳優だけでなく、業界全体が抗議しており、映画会社のウォルト・ディズニー、ワーナーメディアなど複数の映画会社が、ジョージア州での作品制作を拒否する考えを表明。
さらにオリジナルドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』 や『オザークへようこそ』など人気作品をこの州で撮影している映画配信大手ネットフリックス(Netflix)も、この法律が施行されれば同州での撮影を中止することを検討している。(フロントロウ編集部)