イギリスで、性別によって役割が割り振られている広告が禁止された。先進的なその内容とは?(フロントロウ編集部)

 イギリスで、女性と男性に古くからついてまわる固定概念を強く押し出した一部広告の制作・放送が禁止された。この規定によって、以下のような内容を含む広告が禁止される。

・男性が休んでいて女性だけが家事をしている
・女性は車の駐車が下手
・男性はおむつ替えが下手
・女の子は男の子よりも頭が悪い
・子供を産んだばかりの女性が、心の健康よりも外見の美しさや家事に気を使う

 この規定は、テレビ広告だけでなく、インターネットやソーシャルメディアでの広告にも適用される。

 イギリス広告基準局は、性別に基づく「有害」な固定概念や先入観は、子供から大人まで、幅広い人々の選択や情熱、機会を制限することになるとし、この規定の導入を2018年末に発表。各企業のために半年間の準備期間を設け、先日、規定を施行した。

画像: 「くつろぐ夫の隣で妻は掃除」はNG!イギリスが『性別ごとの役割』を含む広告の制作・放送を禁止

 イギリスに住むブロガーであり、2人の子を持つ父親であるジム・コールソンは、この決定に賛成していると英BBCに語る。

「これは小さなことだけれど、その小さなことが無意識の考えを作っていくんだ。広告がステレオタイプ(※)に頼っているのは問題だよ。なぜ彼らがそうするのかって、それがただただ簡単だからだよね」※人を性別や人種などの要因によって、こういう人であると考えるレッテルや先入観のこと

 イギリスでは、2015年にProtein Worldが大々的に行なった広告が問題に。この広告では、「ビーチのための身体は準備できてる?」という謳い文句とともに、ビキニを着た細い女性の姿が全面に映し出された。夏に向けて痩せようと女性にプレッシャーをかけるこの広告は性差別であると批判が集中し、イギリス広告基準局が広告を禁止するまでに発展した。

 それが1つのきっかけとなり、イギリス広告基準局は性別によるステレオタイプを含んだ広告の影響を調査。女の子はバレリーナとなり、男の子はエンジニアや登山家になる描写を含んだCMを見た親からは、「なぜステレオタイプを描く必要があるのか」「現実の社会を描いていない」といった声が挙がったという。

 イギリス広告基準局はすべてのステレオタイプ表現を禁止しているわけではなく、防がれるべき「特定の有害な」広告だけを明確にすることが目的だとしている。よって、女性がショッピングを、男性が日曜大工を楽しむ様子が含まれていても問題はない。また、ステレオタイプの悪影響を伝える広告の一部としてステレオタイプが描かれることに関しても、制限はない。(フロントロウ編集部)

この記事を気に入ったら、「FRONTROW」のfacebookページをいいね!する

This article is a sponsored article by
''.