アン・ハサウェイが自身が体験した不妊治療の苦悩や疎外感を告白。「妊娠は魔法じゃない」と語る真意とは? (フロントロウ編集部)

妊娠は魔法じゃない

 夫で俳優のアダム・シュルマンとの第2子妊娠を発表した女優のアン・ハサウェイ

 ぽっこりと膨らんだお腹の写真とともにインスタグラムに投稿したメッセージの中で、今回の妊娠も、そして現在3歳になる長男のジョナサンくんの妊娠の際も、人知れず不妊治療を受けていたことを明かし「地獄のような不妊治療に励んでいるみなさん。私の妊娠も一筋縄ではいかなかったということを知っておいてください。みなさんにさらに大きな愛を贈ります」と不妊治療に励む世間のカップルにエールを送っていたアンが、不妊治療を通じて体験した苦悩について赤裸々に語った。

画像: 妊娠は魔法じゃない

 すっかり大きくなったお腹を抱えるようにして、自身が出演するAmazonの新ドラマ『Modern Love(モダン・ラブ)』のプレスイベントに参加したアンは、「妊娠については、とても画一的なアプローチしか用意されていない気がする。大抵の場合はみんな晴れて妊娠することができて有頂天になるけれど、妊娠したくてもなかなか子供ができない人たちの多くとっては、そんな簡単な話じゃないの。もちろん幸せな時間も訪れるけれど、それは物語の一部にしかすぎない。不妊に悩む人たちは、その幸せな場面に辿り着くまでに、激しい痛みやもの凄い疎外感、そして自信喪失といった苦悩を経験しているわ。私も同様の経験を乗り越えた」と米AP通信にコメント。

 自身の体験も踏まえて、“妊娠”という喜ばしい報せの裏には、さまざまな葛藤が秘められていると語ったアンは、こんな風にも発言し、世間ではごく当たり前のように考えられている女性の妊娠が、決して一筋縄でいくものではないと強調した。

 「魔法の杖を振って『妊娠したい』と呪文を唱えたら、ハイ、妊娠しました! ワオ、お腹が膨らんできたわ!…なんてそんな簡単なことじゃない。実際にはもっとずっと複雑なの」


不妊治療を告白した理由

 世間には不妊に悩む女性がたくさんいること、そして、その多くが不妊について語ることができず、孤独を感じていることを知ったというアン。

 妊娠報告の中で不妊治療について告白した背景には、現在も治療に励んでいる人たちが、さらにつらい思いをしないようにという配慮があったと「妊娠報告をすることによって、そのせいで誰かがさらに疎外感を感じてしまうんじゃないかと心配だった。だからこそ、そんな女性たちには、私も彼女たちのシスターのように同様に闘ったことを知ってもらいたかった」と説明した。

 さらに、アンは米Entertainment Tonightへのコメントを通じて不妊治療に励む人たちに改めてこんなエールも。同じつらさを体験した立場から、不妊治療という孤独な闘いを続ける人たちを激励した。

 「他人の妊娠報告により、傷つき、自己嫌悪に陥ってしまう人がいても、それはその人のせいじゃない。心から何かを望んでいる何かを、自分だけが手に入れることができず、悔しく思う気持ちは、ごく自然なものだから。私は、そういう思いをしている人たちに、決して1人じゃないと知って欲しい」

(フロントロウ編集部)

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