「エアコンが効かないのはオバマ前大統領のせい」
ドナルド・トランプ大統領が大統領官邸であるホワイトハウスの空調設備の不調は、前大統領を務めたバラク・オバマ氏のせいだと非難した。
ホワイトハウス内の大統領執務室で記者たちとの会見を行なったトランプ大統領は、来月、しばらくの間、自身がニュージャージー州に所有するゴルフクラブ・リゾートに滞在する事を報告。
「断じて休暇ではないが」とリゾート滞在中も職務を全うすることを強調しつつ、トランプ大統領は、自分がホワイトハウスを離れる間、メンテナンス職員たちが施設内の設備の点検や補修にあたる機会ができてちょうど良いだろうとしたり顔でコメントした。
そして、メンテナンスが必要な設備の例として、以前から調子が悪いという空調システムを挙げるなか、前政権を握っていたオバマ氏をチクリと批判。
「オバマ政権はウェスト・ウィング(※1)に最新のエアコンシステムを設置していったよ。でも、この空調設備は寒すぎるかまったく効かないかどちらかしかない。それ以前のものは、充分すぎるくらい、よく機能していたのに」
※1 ホワイトハウス西棟。大統領執務室や秘書室などがある。
あたかもオバマ元大統領が経費の無駄遣いをしてホワイトハウスに最新の空調システムを導入したかのように話し、しかも、そのシステムはまっとうに機能していないとこき下ろした。
トランプ大統領は今回の会見で、自身が大統領となってから、アメリカ経済は「ワイルドすぎる野望を抱いていたオバマ政権時代よりも上向いた」とも発言。
これまでにも何度もオバマ元大統領や前政権を批判してきたトランプ大統領だが、今回の発言の裏には、オバマ元大統領が最近のトランプ大統領の人種差別的発言(※2)をツイッター上でやんわりと批判したことなども関係しているとみられる。
※2 自分を批判する有色人の女性下院議員に対して、「犯罪まみれの“もと居た場所”に帰ったらどうだ」とツイート。大統領の攻撃対象になった女性議員4人はいずれも有色人種で、アメリカ市民。
(フロントロウ編集部)