ジョージ王子の「学習科目」を嘲笑
ロンドン市内にある私立小学校トーマス・バタシー・ロンドン・デイスクールに通い、9月から始まる新学期をもって2年生となるウィリアム王子とキャサリン妃の長男ジョージ王子(6)。
クラスメートたちとともに、ジョージ王子が新学期から受ける授業の内容が明かされたのだが、そのニュースを伝えた米情報番組『グッドモーニング・アメリカ』の女性キャスターが、ジョージ王子が“ある科目”を履修することを嘲笑するような発言をして問題視されている。
数学や理科、歴史といった一般的な科目に加え、ジョージ王子が宗教学やコンピュータープログラミング、詩などを学ぶことに言及したキャスターのララ・スペンサーは、最後に、「そして王子は、バレエを習うそうです」とニヤニヤと笑いながらコメント。
まるで、男の子であるジョージ王子が女性的な印象が強いクラシックバレエを習うことを茶化すようなララの口ぶりや表情に、周囲にいたほかの番組出演者たちや観覧客たちも思わず一緒になってクスクスと笑いだすと、ララは「ウィリアム王子いわく、ジョージ王子は大変バレエがお好きなようです」とさらに皮肉っぽくつけ加えた。
性差別に等しいと炎上
この模様が全国放送されると、同番組には、視聴者たちから「あれはいじめに等しい」、「男の子がバレエを習って何が悪いの?」、「ジョージ王子がバレエを好きなことの何が面白いのか」、「うちの息子もバレエを習っているけど、あなたみたいな人がいるせいで肩身が狭い思いをしている」といった苦情が殺到。SNS上でもララの態度や発言について非難の声が飛び交った。
確かにバレエを習っているのは男の子よりも女の子のほうが圧倒的に数が多く、男の子がバレエを習うのというのは、欧米でもまだまだめずらしい。しかし、だからといって、バレエを好む男の子たちを特別視したり、「男らしくない」と馬鹿にするのは決して許されることではない。
事態を重く見たララは、一夜明け、インスタグラムを通じて自身の軽率な言動を謝罪。じつは自身も幼い頃にバレエを習っていたことを明かしながら、反省を口にした。
「昨日の放送中に軽率な発言をしてしまったことを心からお詫びします。バレエ然り、もしも何かに興味を持ってやってみたいことを見つけたなら、みんなそれについて探求すべきだと、私は思います。私たちはみんな自由に好きな道を進むべきです。自分が定めた目標に向かって高みを目指し、その一瞬一瞬を愛しましょう」
話題をすり替えたようにも見えるララの謝罪に納得がいかない人も多いが、今回の一件により、大人が子供の学習内容に関して性差別をし、「あれを習うのはおかしい」、「これは適切ではない」とあれこれ言うことについて、世間で盛んに議論が交わされたことは有意義な事ではある。
ちなみに、ジョージ王子のバレエ好きについて、父親のウィリアム王子は2018年に出演した英ラジオ番組『Radio Teen 1』の中で、「もし大好きなことをみつけたなら、それをやればいいのです。誰にも文句など言わせず、根気よく続ければいいのです」とコメントし、応援する姿勢を見せていた。(フロントロウ編集部)