恋愛について話すのは「NG」、歌うのは「OK」
最新アルバム『ラヴァー(Lover)』ではさまざまな形の愛について歌っているテイラー・スウィフト。
彼女史上最もパーソナルな内容の楽曲が詰まっているという同アルバムには、約3年前からひっそりと交際を続けている俳優のジョー・アルウィンとのロマンスを題材にした楽曲もたくさん含まれている。
至極のラブバラード「ラヴァー」では「ハニー、あなたを愛して3度目の夏がくるけど/あなたの全てが欲しい」と歌いジョーとの“永遠の愛=結婚”を連想させ、ポップチューン「ロンドン・ボーイ」では、ロンドン在住のジョーと訪れた現地のデートスポットの数々を歌詞に登場させるなど、ジョーの名前こそ出さないものの、曲の中では彼との恋について正直で赤裸々な乙女心を歌っているテイラー。
交際開始以来、2人の関係について口をつぐみ、外出時も鉄壁のガードでパパラッチ対策を講じているテイラーが、楽曲の中でなら自分の恋愛についてオープンにできるのは一体なぜなのだろうか?
その理由について、テイラー本人が米Rolling Stoneとのインタビューで語った。
テイラーが表紙を飾った音楽雑誌米Rolling Stone。
「何かについて歌うと、(言葉にするよりも)その事柄をより正確に表現できる気がするの。例えば、もし何らかの感情について発言したとして、それを格言として引用したとしても、歌として耳に届くのとは全然違う。完璧な音楽として表現したほうが、人々は心を動かされるはずよ」
つまり、テイラーは、自分の想いをシンプルに言葉で表現するよりも、メロディに乗せて伝えたほうが、より人々の心に響くと信じているということ。
テイラーは、「私は自分の内面をさらけ出すソングライターとして知られているけど、プライベートな人生だってちゃんとある。そこに変な葛藤があるのは事実だけど」と語り、恋愛について話さないながらも、楽曲にさまざまな感情を込めることでバランスを取っているとも明かした。
同インタビューでは、当面は、これまでと同じく、自分の人生に起きるパーソナルな事柄を楽曲制作のインスピレーションの源にしていくと思うと語ったが、「もし家庭を持ったとしたら、楽曲の題材にするかな。家族ができたら…えっ、私なんで今そんなこと言ったんだろう!でも、ほかのアーティストたちから、自分のパーソナルな生活を守るために別の事から楽曲制作のヒントを得ているって聞いたことがあるわ」と、いつになるかはわからないとおどけながらも、将来的に母となり、家庭を持ったら、その傾向に変化が訪れるかもしれないと語ったテイラー。
「自分の人生がどうなるかなんてわからないし、この先どうするかもわからない。でも、今は、以前よりもずっと、曲を書きやすい状態にあると感じてるわ」と、現在の自分が置かれた状況に満足し、創作意欲に満ち溢れていると明かした。(フロントロウ編集部)