Apple TV+とは?
Apple TV+(アップルTVプラス)が2019年11月1日(金)ついにスタート。これまでApple TVで映画やドラマを見るときには、ひとつひとつ購入・レンタルしなければならなかった。けれどこれからは、AmazonプライムビデオやNetflixのように、月額料金を払えばさまざまな動画が見放題になる。月額料金は600円で、1週間の無料トライアルつき。しかも、新しくiPhoneやiPad、Macを購入すると、Apple TV+が1年間無料で見られるという太っ腹サービスも発表された。
AppleはApple TV+の詳細を発表した同日にiPhone 11といった新型iPhoneも発表し、量より質で勝負すると豪語した。
Apple TV+のオリジナルコンテンツをご紹介!
ドラマ1話につき予算が約16億円も組まれているというApple TV+オリジナルコンテンツ。注目の第1弾ラインナップをいくつかご紹介!
注目作品その1、『ザ・モーニングショー』
ニュースの裏舞台をお見せします。
【あらすじ】
アレックス(ジェニファー・アニストン)は、アメリカの朝の顔。彼女の出演するモーニングショーは非常に評価が高く、アメリカの朝を変えたとまでいわれている。しかし、このモーニングショーに全てをかける彼女は私生活がボロボロ。そんななか、15年間一緒にやってきたコメンテーターのミッチ(スティーブ・カレル)が性的スキャンダルを起こし突然の解雇……。どんどん崩れていく彼女のキャスター人生。彼女の生活、番組の存続、新しいライバルの登場。一体どうやって彼女はこの困難を乗り越えていくのだろうか!?
映画『キューティ・ブロンド』シリーズやドラマ『ビッグ・リトル・ライズ』などに出演するリーズ・ウィザースプーンと、ドラマ『フレンズ』シリーズのレイチェル役として名をはせたジェニファー・アニストンが出演と製作総指揮を務める本作の舞台はニュース番組の裏側。
ジェニファーはこの物語について米New York Timesで「子供、罪悪感、権力闘争、女性として業界で活躍するということ、離婚を経験するということ、大衆の前で離婚を経験すること、疎外感を感じること、ちょっぴりダメ人間なこと」など多岐にわたるテーマがつまっていると述べており、この物語が単なるテレビ番組の裏側にクローズアップしただけの苦労話ではないことを伺わせた。
ドラマ『フレンズ』から15年。Appleのラインナップの中でも肝いりの本作で、ジェニファーは、どのような芝居を見せてくれるのか。
注目作品その2、『SEE ~暗闇の世界~』
人類の未来に、光は見えるのか。
【あらすじ】
舞台は何世紀も先の未来。世界はディストピアと化し、生き残った人間のほとんどが視覚を失ってしまった。そんななか、人々を先導する戦士ババ・ヴォス(ジェイソン・モモア)のもとに生まれた双子はなんと、視覚を持っていた。その情報を聞いた女王は、世界の秩序のために双子の視力を奪おうとする。
予告編では朽ち果てた橋が見えることから、文明が失われて久しいことが伺える。そんな悲しい未来をたくましく演じきるのは、映画『アクアマン』やドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』で有名なジェイソン・モモア。映画『ザ・コア』などで活躍するアルフレ・ウッダードの姿もある。
監督は、映画『コンスタンティン』や映画『ハンガー・ゲーム』シリーズのフランシス・ローレンス。脚本はドラマ『ピーキー・ブラインダーズ』や映画『アメイジング・グレイス』のスティーヴン・ナイト。
高度に発達しすぎたせいかプリミティブ(原始的)な生活に戻ってしまった未来人の姿がたまらない。圧倒的な映像美が映し出す陰鬱さを楽しもう。
注目作品その3、『ディキンスン~若き女性詩人の憂鬱~』
そんなルール、破っちゃえば?
【あらすじ】
実在した19世紀の天才女性詩人、エミリー・ディキンスン(ヘイリー・スタインフェルド)。生前は無名だった彼女は、死後残した1700篇以上の作品が評価された。
本作は彼女の奔放な人生を、現代の軽快なダンス音楽に合わせて大胆に表現していく大人のブラック・コメディ。時代に早すぎた彼女のキラキラ輝く視点から、社会・性別・家族の制約などをぶち壊す。これは、戦う女性の歴史ドラマ。
フレッシュな女性詩人を演じるのは、映画『バンブルビー』や映画『スウィート17モンスター』などで活躍している新進気鋭の女優、ヘイリー・スタインフェルド。映画『ピクセル』や映画『ダレン・シャン』で活躍したジェーン・クラコウスキーの姿も伺える。監督・脚本には映画『ハロウィン』や映画『セルフィッシュ・サマー』のデヴィッド・ゴードン・グリーンを迎えた。
スキャンダラスに描かれることが多いエミリー。しかし、100年以上昔に生きていた彼女の詩は美しくハッとさせられる部分が多い。これを機に、一度読んでみては。
注目作品その4、『フォー・オール・マンカインド』
宇宙を制するのは、どちらの国だ。
【あらすじ】
舞台は1960年代前後。もし、月面着陸に成功したのはアメリカではなくソ連だったら……!?というストーリー。緊迫した空気の中、アメリカ人たちは宇宙から送られてくる映像をじっと見つめる。その姿は、見ているこちらのこめかみから冷や汗が伝うほどスリル満天。地球規模で白熱する宇宙開拓レースが終わらない世界に、一体何が起こるのか。
本作は、ドラマ『スタートレック』シリーズで有名な脚本家のロナルド・D・ムーアが、宇宙飛行士のギャレット・ライスマンと昼食をとっていたとき、「もしロシア人がアメリカ人よりも先に月に着いてしまっていたら?」という雑談から生まれた。
主演は映画『スーサイド・スクワッド』や映画『聖杯たちの騎士』のヨエル・キナマン。また、ドラマ『ALCATRAZ/アルカトラズ』で主演を務めたサラ・ジョーンズの姿も。
冷戦時代の「もしも」作品は、超大国がこれでもかと焦る姿が見どころ。この壮大なSF作品は絶対に見逃せない。
注目作品その5、『ゴーストライター』
その本には、僕の人生が書かれていた。
【あらすじ】
4人の子供たちが出会ったのは幽霊が取り付いた書店。なぜか分からないが霊たちは、本に描かれた登場人物たちを現実世界に解き放ち始めて、大混乱を巻き起こしてしまう。
霊たちはなぜそのようなことをするのか。4人の子供たちは力を合わせて、自分たちにしか見えない秘密のメッセージを頼りに真実を突き止める!
このドラマの予告編は、近日公開予定。だが、非常に注目すべき作品だということをご紹介したい。
ドラマ『ゴーストライター』は、もともとは1992年に放送されていたドラマで、当時は教育番組として人気が高かった。今回はそれのリブート。教育番組『セサミ・ストリート』と同じスタジオと共同で製作されるこのキッズ向け番組は、子供向け番組とはいえ当時子供だった大人も楽しみにしている。
スピルバーグやJ・J・エイブラムスなど、ほかにも盛りだくさん!
Apple TV+には、他にも注目の作品がたくさん。そのなかの一部をご紹介。
・スティーヴン・スピルバーグ監督が1985年ごろに製作していたSFドラマシリーズ『世にも不思議なアメージング・ストーリー』のリブート作品
・俳優クリス・エヴァンスが主演の法廷ドラマ『ディフェンディング・ジェイコブ』
・「ロボット工学の三原則」の生みの親で著名SF小説家アイザック・アシモフが原作のドラマ『ファウンデーション』シリーズ
・監督J・J・エイブラムスと小説家スティーヴン・キングがタッグを組んだドラマ『リーシーの物語』
・映画『シックス・センス』や『アンブレイカブル』で監督を務めるM.ナイトシャマランのサイコスリラードラマ『サーヴァント』
・ドラマ『ブレイキング・バッド』でジェシー・ピンクマンを演じた俳優アーロン・ポール主演の実話サスペンスドラマ『トゥルース・ビー・トールド』
・監督テリー・ギリアムの代表作『バンデットQ』をタイカ・ワイティティ監督がドラマ化する『タイム・バンディッツ』
人気俳優や制作陣を起用して自信たっぷりのApple TV+は、果たしてAmazonプライムビデオやNetflixなどの競合と肩を並べることができるのだろうか?11月は、12日にディズニーのストリーミングサービスDisney+もローンチする予定。2019年末に、ストリーミングサービス業界に新たな時代が訪れる。(フロントロウ編集部)