キャサリン妃が現地文化に寄り添う着こなしを連発
10月14日から5日間の日程でパキスタンを公式訪問しているイギリス王室のウィリアム王子とキャサリン妃。
ウィリアム王子の母である故ダイアナ妃が懇意にしていた地とあって、キャサリン妃は、1996年にダイアナ妃が同国を単独訪問した際に着用していたペールブルーのルーズなトップスとシャツを彷彿とさせる、キャサリン・ウォーカー(Catherine Walker)のチュニックにパンツを合わせた伝統的な衣装「サルワール・カミーズ」をモダンにアレンジしたスタイルで空港に到着。パキスタンの文化だけでなく、ダイアナ妃にも敬意を表した。
さらに2日目の日中には、鮮やかなロイヤルブルーの「クルタ」と呼ばれる襟無しのチュニックシャツにパンツを合わせ、現地デザイナーのマヒ―ン・カーン(Maheen Khan)によるデザインの「ドゥパッタ 」と呼ばれるショールを掛けたコーディネートと、エメラルドグリーンのスタンドカラーのコートに同じくマヒ―ン・カーンのクリーム色のパンツに現地デザイナーのボナンザ・サトランギ(Bonanza Satrangi)のディープグリーンのパンプス、クラッチバッグ、プリントスカーフを合わせた着こなしという2種類のスタイルを披露。
しかし、キャサリン妃がファッションを通じてパキスタンへの友好の意を表している間、ウィリアム王子は、いずれの機会も“通常どおり”の着こなしで、ファッションに関しては、いわゆる“引き立て役”に徹していた。
ウィリアム王子が「本領発揮」
しかし、2日目夜、首都イスラマバード市内にある歴史博物館で行なわれた特別レセプションには、キャサリン妃とカラーコーデした現地の男性の正装「シャルワニ」をばっちりと着こなして登場。
普段とはひと味違う、より一層キリっとした姿を見せて、現地の人々だけでなく、ニュースを目にした世界中の人々をあっと言わせた。
日頃から衣装のチョイスが注目を集めるキャサリン妃だが、今回のパキスタン訪問では、とくにキャサリン妃がどういったファッションを披露するかに国内外の視線が集中している。
その理由は、パキスタンの最も重要な産業の1つが繊維業であり、ファッションアイコンとして大きな影響力を持つキャサリン妃が着用する洋服がパキスタンの経済にインパクトを与えることが予想されるから。
キャサリン妃の装いを分析するファッションメディアWhatKateWore.comは、米Peopleに「繊維業はパキスタン経済において大きな割合を占めています。もしキャサリン妃が現地で生産されたアイテムを着用すれば、これまでに外遊で訪れたどんな場所よりも大きなインパクトをもたらすはずです」と解説している。
ウィリアム王子の今回の「シャルワニ」着用の背景には、現地の文化を敬うという理由はもちろん、そんなキャサリン妃が担う役割に少しでも協力したいとの思いがあったのかもしれない。
ちなみに、夫妻がパキスタン訪問中、エメラルドやディープグリーンといった緑色を基調とした衣服を多く着用しているのは、同国の国旗の色になぞらえて敬意を表するという意味がある。(フロントロウ編集部)