シンガーのテイラー・スウィフトが、音楽業界で正義のために声を挙げ続ける理由を明かした。(フロントロウ編集部)

テイラーを動かしたものとは?

 シンガーのテイラー・スウィフトがデビュー当時から2018年まで所属していた音楽レーベルのビッグマシン・レコードを、ジャスティン・ビーバーを発掘した敏腕マネージャーとして知られるスクーター・ブラウンが買収したことに対し、テイラーが声明を通じて告発。音楽業界を揺るがす大きな騒動に発展した今年7月から約3ヶ月が経ち、テイラーが告発に踏み切った理由を明かした。

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 今年自身7枚目となるアルバム『ラヴァー』をヒットさせたテイラー。そんな彼女は、アーティストよりもストリーミング・サービスやレーベル、そして企業側の利益が優先されるという現状に立ち向かうべく、自身には声を挙げる力と責任があると、英Music Weekのインタビューで語った。

「そういうことについて大きな声をあげられるのはアーティスト界で私くらいしかいないでしょう。5、6、7作目のアルバムを出した者しか発言できない、だって新人アーティストやプロデューサーやソングライターは仕事が必要だから。自分たちのレーベルやストリーミング・サービスに対して、いつだって親しみやすく、好かれやすく、そして応対できるようにしておかなければならない。だから、『ちょっと、今の音楽を作っているのはプロデューサーとかソングライターとかアーティストなのよ』って声を挙げられるかは、この業界にそれなりに長くいるアーティストたちにかかっている」

 夢を追う新しいアーティストたちは力が足りず、好まない条件であっても受け入れがちであることから、音楽界において確固たる地位を築いたテイラーには、声を挙げる義務があるという考えを明かした。

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 これまで、アーティストが世に送り出す音楽の価値を主張し、「音楽は無料ではない」と主張するエッセイを発表して、さらには音楽ストリーミングサービスから正当な対価を支払われなかったことから、音楽業界でアーティストたちの作品が搾取されることにNOの姿勢を示すため、一度Spotifyから自分のアルバムを全て引き上げたこともあるテイラー。2015年のApple Musicのサービス開始の際にも公開書簡を送り、3ヶ月の無料試用期間中にユーザーが聴いた分は印税を払わない形で楽曲を使用しようとしたApple Musicに対し、その分も印税を支払うべきだと主張するなど、闘う姿勢を見せてきた。

 テイラーは、「不公平な事柄を約束するために、契約する必要はない。間違った人がいる間違った机の前で、さらに正しい質問をしなければ、彼らはあなたからすべてを奪いとってしまうから」と話し、10年以上活動を続けるアーティストらしく、パワフルなメッセージを残した。(フロントロウ編集部)

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