伝説の活動家俳優の悲劇
映画『チャーリーズ・エンジェル』出演のクリステン・スチュワートが主演している映画『セバーグ(Seberg)』の最新予告編が公開された。
映画のタイトルとなっている「セバーグ」とは、1950年後半から1970年代にかけて活躍した俳優のジーン・セバーグのことで、映画『悲しみよこんにちは』や『勝手にしやがれ』など、現在でも有名なクラシック作品に出演してきたことで有名。
ジーンは当時フランスで人気だった映画のムーブメント、“ヌーヴェルバーグ”のアイコン的存在で非常に人気が高かった。そのうえ、黒人の急進的な公民権運動の組織「ブラックパンサー党」にも参加していたためFBIの標的にもなっていた。本作は、そんなジーンが追い詰められていく様を描く。
予告編は、ジーンの代表作『勝手にしやがれ』で有名な口元をぬぐうシーンからスタート。本物のセバーグとそっくりなクリステンが、きらびやかな衣装とともに、大スターを演じている姿が当時をしのばせる。
それから物語は徐々にスリリングさを増し、追い詰められていくジーン。そのころのジーンは、FBIによって行なわれていた非合法な極秘操作“コインテルプロ”(※)の標的となっており、盗聴、ストーキング、家宅侵入、さらには名誉棄損までもが、仕組まれた形で行なわれていたという。
※FBIが仕組んで、対象者の信用低下や団体の崩壊などを目的に行った国家プロジェクト。集団ストーカ、信用失墜作、メディアを利用したウソ、脅迫状、不法投獄、暴力、暗殺、徹底的な誹謗中傷などを、あくまでも「治安維持」の手段として行なっていた。
そんな『セバーグ』の監督を務めるのは映画『ウーナ』のベネディクト・アンドリュー。キャストには、ジャック・オコンネル、アンソニー・マッキー、ザジー・ビーツ、マーガレット・クアリーなど、豪華俳優陣がずらり。
すでにプレミア公開されている本作は、評論家から「クリステンの芝居が素晴らしい!」と高評価を得ている。
アマゾンスタジオが贈る映画『セバーグ』は、2019年12月13日に全米公開予定。(フロントロウ編集部)