全身シルバーの奇抜な姿でオペラを披露
ラッパーのカニエ・ウェストは、2018年から毎週末、米国各地を巡って「日曜礼拝」を開催し、10月には宗教や神への尊敬を歌ったゴスペル・アルバム『ジーザス・イズ・キング(JESUS IS KING)』をリリースするなど、ここしばらく、自身が信仰するキリスト教を題材にした作品や催しに傾倒してる。
そんなカニエは、11月末に旧約聖書の『ダニエル書』の中に出てくるバビロニアの王“ネブカドネツァル”にまつわるオペラを発表して話題になったが、フロリダ州マイアミで開催された現代アートフェアー、アート・バーゼルでは、第2弾となるオペラ『Mary(メアリー)』を披露。さらなる注目を集めた。
キリストの降誕をテーマにした劇作家ヴァネッサ・ビークロフト監修の同オペラでは、カニエとキャストたちが全身をシルバーで統一して船に乗って登場。
衣装を銀色で統一しただけでなく、顔や手など露出する部分の肌も全てシルバーの塗料で塗った集団による荘厳なパフォーマンスは、観客たちだけでなく、その模様をSNSやネットのニュースで見た人々の度肝を抜いた。
オペラ『Mary』では、カニエのヒット曲のゴスペルバージョンのほか、「さやかに星はきらめき」や「グロリア・イン・エクチェルシス・デオ」、「リトル・ドラマー・ボーイ」といったクリスマスの伝統曲をカニエ流にアレンジしたバージョンなども合唱された。
"Can't Tell Me Nothing" #Mary @JabreaSavanna pic.twitter.com/g1HenDi1Ai
— Mídia KWBR (@midiakwBR) December 8, 2019
カニエがなぜ“銀塗り”という演出を選んだかは定かではないが、自身のファッションブランド、イージー(Yeezy)のコレクションのアイテムや「日曜礼拝」の参加者たちの衣装もヌードカラーやニュートラルカラーで統一することが多いカニエだけに、“団結感”や“ミニマル”な印象を残すために、海上で行なわれた今回のオペラでも色を統一したことが考えられる。
(フロントロウ編集部)