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テイラー・スウィフトが発した、“女性は子供を産んで育てるだけの道具ではない”という主旨の発言に同世代の女性たちから共感が殺到している。(フロントロウ編集部)

「女性は保育器じゃない」

 12月13日に30歳を迎えるシンガーのテイラー・スウィフトが、世間に根強く残る、女性への偏見や世間からのプレッシャーに物申した。

 米Peopleとのインタビューで、世にいう“年頃の女性”があらゆる場面で投げかけられる、「いつ結婚するの?」、「いつ子供を産むの? 」という質問の不当さや煩わしさについて言及したテイラーは、女性たちが、そういった問いかけを強気にかわすことができるような社会を目指していくべきだと主張。

画像: 「女性は保育器じゃない」

 「女性たちは25歳を過ぎた途端に、パーティなどの社交の場で『いつ家庭を持つの?』なんて質問されるようになるわ。より多くの女性たちが、こういう質問をされることによって抱く不快感を素直に表に出すことができるようになれば、そんな質問をする人たちがいかに不躾かということが、社会的通念になるはず」と持論を展開した。

テイラーが表紙を飾ったPeople誌。世間に大きな影響力を持つ女性の代表として、彼女のほかにも、シンガーのジェニファー・ロペスや俳優のジェニファー・アニストン、元大統領夫人のミシェル・オバマが同月号の表紙に登場した。

 そういった概念が定着するには、「ちょっと時間がかかると思うけけど…」としながらも、近年、女性たちが自らの考えを口にする機会はじわじわと増えているように感じるとつけ加えたテイラーは、こんな風にもコメントし、女性は子供を産み育てるための道具ではなく、それ以上の価値や可能性を有していると強調した。

「私たち女性が、『ねえ、ひとこと言っておくけど、私たちは単なるインキュベーター(保育器)[※]なんかじゃないからね』と言うことができるようになったのは良い事だと思う。20代後半になったからって、女性だからって、そんな質問をされる筋合いは無いもの」
※生まれたばかりの乳児を育てる保育器のこと。鳥の卵を孵らせる孵卵器の意味も持つ。


女性たちが賛同

 このテイラーの発言には、同世代の女性たちを筆頭に、たくさんの人々が賛同。

 SNS上では、テイラーの発言を引用し、「女性にとっての人生における目標は、子供を持つってことだけじゃない。まだ若いうちから、そういうアイディアを教えられるのは大切なこと」といった意見や、「僕はアジア出身だけど、アジアの女性はとくに共感できると思う」といったコメントも寄せられている。

画像: 女性たちが賛同

 さらに、同じインタビューの中で、年齢を重ねることについても言及し、「最近は、世界の至るところで、年を取ることが悪い事だとか、死や衰弱に向かってゆっくりと進んでいるだけだという見方に対して、堂々と反論する人々が出てきたことをすごく嬉しく思ってる」とも語ったテイラー。

 30代に突入する彼女は、社会から押し付けられる“女性としての在り方”や、世界中に根強く蔓延る、若さこそが最も価値のあるものといった“若さ史上主義”に、自分なりに思いを巡らせ、悪しき風潮に苦言を呈した。(フロントロウ編集部)

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