「ライム病」を患う同志としてエール
シンガーのジャスティン・ビーバーが「ライム病」と呼ばれる細菌感染症を患い、闘病していることを告白して世間を騒然とさせるなか、2014年に同じくライム病と診断されたことを公表したシンガーのアヴリル・ラヴィーンが、ジャスティンや同じ病気に悩む患者たちに対してエールを送った。
インスタグラムへの長文投稿を通じて、ジャスティンのライム病公表に言及したアヴリルは、ライム病との苦しかった闘病生活をもとに書き下ろした2018年の楽曲「ヘッド・アバーブ・ウォーター(Head Above Water)」のMVのワンシーンの写真を公開し、こう綴った。
「今日、ジャスティン・ビーバーがライム病を患っていると告白しました。体を衰弱させるこの病気に苦しめられている人は、信じられないほどたくさんいます!私の愛するたちやたくさんの友人たち、私が出会ったたくさんのファンたちも、この病気に悩んでいます。ライム病に侵されている人たちに言いたい。希望を捨てないでと。ライム病は毎日が戦いだから、私は2年間ずっと、生死の境を彷徨うほど、すごく具合が悪かった。『ヘッド・アバーブ・ウォーター』を書くことで、最悪の日々を乗り越えることができたけど、でも悪い日は、やって来ては去っていきました。当時は、アルバムを作ることに命を救われていました。私は誰かに自分の闘病について明かし、自分の経験を打ち明ける必要があったのです。ライム病はアメリカの全50州、南極大陸以外、世界のすべての国々で発生しています。この病気は世界規模で蔓延する深刻な感染症でありながら、国際的な優先事項としては扱われていません。私は、自分が味わった苦しみをほかの誰にも味わって欲しくない。だからこそ、人生を一変させてしまうライム病に対する注意を促すこと、そして根絶のために資金を集めることは、私の使命だと感じています」
さらに、2019年の9月にスタートし、2020年5月には日本の東京・名古屋・大阪の3都市で行なわれる自身の世界ツアー『ヘッド・アバーブ・ウォーター』の収益やツアーグッズの売り上げの一部がライム病の研究等に宛てて寄付されることを改めて発表したアヴリルは、自身が設立したライム病専門の基金「ザ・アブリル・ラヴィーン・ファンデーション」への寄付を呼びかけ。ライム病の症状や見分け方などを記した資料も公開し、世間に広く注意や理解を促した。
このアヴリルの投稿に、ジャスティンは「いいね!」をして反応。彼の妻でモデルのヘイリー・ビーバー(旧姓ヘイリー・ボールドウィン)は、ツイッターを通じて、アヴリルに宛てて「たくさんの愛をあなたに送ります。人々にライム病に関する知識を与えるためにあなたがしてくれているすべての事に感謝しています。あなたは素晴らしい」というお礼のメッセージを送った。
さらに、幼少期にライム病を患った経験があるというドラマ『ウエストワールド』の俳優エヴァン・レイチェル・ウッドは「子供の頃私もライム病にかかった。すごくつらい病気で、今でもいくつかの症状に悩まされてる。認識を広めてくれてありがとう。この病気に関しては、もっと研究が進められるべき」とコメントを残している。
心無いコメントに妻ヘイリーが反論
1月27日にYoutubeで配信が開始するドキュメンタリー番組の中で、「ジャスティンや関係者たちがライム病について語っている」という、すでに番組を見た人物の証言をもとにした報道を認めるかたちで病気を公表したジャスティン。
公表の直後には、ファンからの応援や同情の声が相次ぐ一方で、早期発見されれば死に至る可能性が極めて低い病であるライム病について、「大した事ない」、「大騒ぎしすぎ」といった心無いコメントをするSNSユーザーも出現した。
これに対し、ヘイリーが、「ライム病の深刻さを軽視している人たちへ。どうかちゃんとリサーチして、実際に何年間もこの病に苦しんでいる人の話を聞いてみて。よく知りもしない病気についてバカにしたり、見くびったりするのは最低。自分でちゃんと勉強してみればいいわ」とツイッターを通じて擁護する一幕も。
ジャスティンのライム病公表を受けて、彼に支援の手を差し伸べたセレブはアヴリルだけはなく、ライム病を患っていることを公表しているモデルのベラ・ハディッドとその弟のアンワー・ハディッド、彼女たちの母親のヨランダ・ハディッド、そして、一家の長女であるジジ・ハディッドも、自分たちが知っている知識や情報などをもとにアドバイスを贈ったようで、ヘイリーはハディッド家に対してもお礼の言葉を述べていた。
(フロントロウ編集部)