「ワインスタイン裁判」の陪審員に任命される可能性
ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン被告の性犯罪疑惑をめぐる注目の公判が1月6日、アメリカ・ニューヨークで開始したが、その裁判の陪審員として、人気モデルのジジ・ハディッドが選任されるかもしれない。
ジジは、現地時間の1月13日、マンハッタン最高裁判所で行なわれた予備尋問に参加。陪審員候補として無作為に選出された約120名のニューヨーカーたちと並び、偏見あるいは事件当事者との関係性の有無をあらかじめ確認するなど、適格性を判断するために行われる尋問に応じた。
ADDING: Gigi Hadid has indeed been prescreened for the jury on Harvey Weinstein trial. She took the questionnaire home and was told to come back Thursday. @GiGiHadid #harveyweinsteintrial #harveyweinstein #GigiHadid pic.twitter.com/XyEACMy3SK
— Marta Dhanis (@MartaDhanis) January 13, 2020
裁判所を後にするジジ。ジジはアンケートを持ち帰り、木曜日に再度、予備尋問に参加するよう告げられた。
米Daily Newsの報道によると、予備尋問中に「ワインスタイン被告もしくは被害者と面識があるか?」と問われた際に挙手をした2人の人物の1人だったといい、マイクを通して「原告と会ったことがあります」と語ったジジは、それでも偏りの無い判断ができるとコメント。
さらに、事件の証人候補との関わりについて聞かれると、「俳優のセルマ・ハエックと、おそらくライアン・ビーティー(※)に会ったことがあると思います」と回答し、「それでも、事実に関して先入観を持たずに判断できると思います」と続けた。
※この人物がシンガーのライアン・ビーティーであるか否かは現時点では不明。
インスタグラムで歓喜
ジジは、この約1週間ほど前に陪審員候補に選ばれたことをインスタグラムストーリーを通じて、フォロワーたちに明かしており、何の裁判の陪審員となる可能性があるのかは明言しなかったものの「夢が叶ったわ。みんな、私、陪審義務の招集を受けたの。すごく衝撃を受けてる。ニューヨーク州にお礼を言いたい。ママと友達は私がワクワクしすぎていることを心配してるみたいだけど…もしかしたら、ひどい体験になるかもしれないけど、期待はしたっていいよね」と、じつは、以前から夢見ていたという陪審員選任への可能性に胸を膨らませていた。
セクハラ騒動の“元凶”ワインスタインは今
2017年秋に複数の女性に対するセクハラや性的暴行で次々と告発され、ドミノ倒しのように広がって行った波紋が“ワインスタイン現象”と呼ばれるまでとなったワインスタイン被告。
長年の悪事を巡る騒動は、「MeToo(ミー・トゥー)」や「Time‘s Up(タイムズ・アップ)」といったセクハラ撲滅運動が、ハリウッドだけでなく、世界中で活性化するきっかけともなった。
ワインスタイン被告は、有罪となれば終身刑を言い渡される可能性もあるほか、ニューヨークだけでなく、カリフォルニア州ロサンゼルスでも性的暴行の罪で起訴されている。
ワインスタイン被告の裁判が行われる裁判所の前では連日デモが行われ、参加者らは「サバイバー(セクハラ・レイプ被害者)に正義を」などと書かれたプラカードを掲げ抗議。ワインスタイン被告の被害者として名乗り出た俳優のローズ・マッゴーワンやロザンナ・アークエットも抗議活動に参加したほか、チリ人のフェミニスト集団が“レイプ・ダンス”と称した抗議のダンスを踊るなど、異様な様相を呈している。
陪審員の選任は裁判官によって行われ、後日、該当者に伝えられる。同裁判を担当するジェームズ・バーク判事は、予備尋問の中で、ワインスタイン被告の弁護士からの「現時点までに招集された陪審員候補者たちのなかにSNSなどを通じて個人的な見解を述べた人々がいる」という指摘に言及。以前から禁止されていたこの行ないについて、もしも違反した場合には、30日の禁固刑や多額の罰金といった深刻な処罰が与えられると改めて注意を促した。(フロントロウ編集部)