マスクを着用する人が急増
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、ついにイタリアが施設の全土閉鎖に踏み切るなど、いまだに混乱が続く世界情勢。

感染防止のためにマスクや手袋を着用する人たちが増えたことにより、多くの美容インフルエンサーたちがマスクした時でも“キレイに見えるコツ”や“崩れにくいテクニック”を公開しているなか、あるメイクアップアーティストが披露した「マスクメイク」が話題を呼んでいる。
メイクに込められたメッセージ
インスタグラムに投稿された話題の「マスクメイク」というのが、この一見なんの変哲もなく、ただマスクを着用しているだけの写真。実はこれ、全てメイクだけで作られているというから驚き。
これだけでも充分スゴいことなのだけれど、イタリア在住のメイクアップアーティストのエマヌエレ・ペトリニがこの「マスクメイク」を共有したのは、決して3Dメイクの技術を披露するためだけではない。
メイク以上に世界中で注目を集めている理由が、口元に貼られたポストイット(付箋)。
そこには「くだらない人種差別的な暴言を吐くために、コロナウイルスを言い訳に使うのはやめろ」という力強いメッセージが書かれており、コロナウイルス以上に被害が拡大している「偏見」や「差別」に対して警鐘を鳴らしている。
自覚なき差別行動
コロナウイルスの感染拡大に伴い、もうひとつ世界が直面しているのが「偏見」と「差別」。
ある女性はアジア系であるだけで「コロナウイルスを持っているに違いない」と思われてレストランから追い出されたり、ある医師は公共交通機関に乗っただけで周りの乗客が顔をおおうなど、アジア系への差別に止まらず、リスクを背負って戦っている医療事業者までもが言われもない差別や偏見、風評被害などに見舞われている。

当然、感染したくないという気持ちが自覚なき差別行動につながっている場合もあるかもしれない。しかし、こういう時こそ大事なのは「正しく怖がること」。
情報の真偽を確かめ、常に冷静な目線を持つことで、差別や偏見を生み出さないことはもちろん、自分の身を正しく効果的に守ることができるだろう。(フロントロウ編集部)