Photo;ニュースコム、GABRIEL SIMON PRODUCTION SERVICES/STORYLINE ENTERTAINMENT/ / JAMES, DAVID / Album/Newscom、©︎COTA FILMS/ ECHO FILMS / Album/Newscom
見た目や体型で人を見て、自分の物差しで評価する「ボディ・シェイミング(体形批判)」。その風潮に対し、人気アーティストのビリー・アイリッシュが、“体形や何を好んで身につけるかということで、誰かの価値を決めようとする風潮はそろそろ疑問視されるべき”と主張し、大きな話題を読んでいる。見た目に関する悩みは尽きないけれど、もしかしたらコンプレックスは最大の強みになるかもしれない!そう思える作品を厳選してご紹介。(フロントロウ編集部)

映画『ヘアスプレー』

 見た目への差別に真っ向から勝負!明るく元気に自分を愛すミュージカル作品と言ったらこれが鉄板。ダンスが大好きなポッチャリ系主人公が、持ち前の明るさで困難を乗り越えていく本作では、人種差別にも立ち向かう。作品の舞台となった時代は、まだアメリカ国内で黒人差別が色濃く、白人と黒人が一緒に踊ることも許されていなかった。そんな理不尽に一石を投じ、将来へのリスクも投げ打って正義のために戦うハッピーな物語をぜひ!実は本作では、ジョン・トラボルタがビッグサイズの女性を好演。彼の本気をその目で確かめて。


映画『ダンプリン』

 物語の舞台は「ミスコン」。「見た目や体型で人を見て、自分の物差しで評価する」という風潮が色濃い世界をテーマにした青春ストーリー。主人公は、ポッチャリ体型のせいで母親から「ダンプリン(だんご)」と呼ばれている女の子。彼女は、母親への仕返しのためになんと「ミスコン」に出演!そんな本作の魅力は、主人公が自己肯定感を得るだけでは物語を終わらせないところ。青春ものであり、女の子の連帯ものであり、誰もが“頂点”を決めるものだと思っていたミスコンのイメージを、“多様性を認め合う場”に転換するところがゴールとなっているところが素晴らしい。


ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』

 ゼンデイヤが主演の本作は、ドラッグやセックス、バイオレンスなどに溺れるティーンネイジャーがソーシャルメディア社会で生きる難しさや葛藤、その中で幸せやアイデンティティを掴もうともがく姿を描いたヘビーな物語。本作には、自信がなくぽっちゃりでSNSの世界で生きているキャットという女の子が登場。彼女はある日「自分の体型を気にしないぽっちゃりな女の子ほどパワフルなものはない」と気づき激変。体型や基本的な見た目を変えず、ここまで人間は激変するのだという感動を与えてくれる。キャット役のバービー・フェレイラは、実際に自分の体型を活かしてプラスサイズモデルとして活躍中!


映画『旅するジーンズと16歳の夏』

 主人公は、カルメン、レーナ、ティビー、ブリジットという4人の女の子。母親同士がマタニティ教室で出会ったという縁で、生まれる前から親友だった4人は、16歳の夏、ついにバラバラに過ごすことに。離れ離れになる前に4人が買ったのは1本のジーンズ。身長も体格も足の長さも全く違うのに、不思議とフィットしてよく似合う魔法のようなジーンズだった。本作は、そんな4人が近況を知らせる手紙とともにジーンズをリレーして履き回すという一風変わった青春ドラマ。カルメンが、彼女には入らないサイズの服をわざと勧めて体型を笑いものにしようとする継母に返すひと言が痛快すぎる。


映画『トールガール』

 主人公の悩みはズバリ「身長が高いこと」。187cmある身長のせいでいつもからかわれ、自尊心が傷ついてしまっている。高校が舞台の本作は、そんな主人公が自分のコンプレックスこそが魅力だと捉えられるようになるまでを描いた素敵なお話し。身長が自分より低い幼なじみや、イケメンの交換留学生が登場するなどのドキドキ展開があって、ラブコメ要素も満載。明るくて前向きになれるベタな展開が魅力のティーンムービーをぜひ。


ドキュメンタリー『はじまりはヒップホップ』

 ハリウッドでは、美しさが求められるあまり、年齢による見た目の変化で屈辱的な評価を与えられることも。そんな現状に喝を入れるのがこのドキュメンタリー。ニュージーランドで結成された平均年齢83歳、ギネス認定“最高齢ダンスグループ”がラスベガスのダンス大会に挑戦する、感動の実話。「歳を取ったからもうこんなのは恥ずかしい」と言わずに、ダボダボの服を着てヒップホップダンスをすることは、何も問題じゃないと思わせてくれる幸せな一本に涙が止まらない。年齢に対しネガティブになる気持ちにNOと言える自信がついてくる。


リアリティ番組『クィア・アイ』

 言わずと知れたリアリティ番組の『クィア・アイ』。本作は、5人のゲイが自分を変えたい人のところへ向かい、大変身させる。依頼人はみな悩みを抱えて自信を失っており、見た目の手入れをしなくなったことで、自分を自分で「ボディ・シェイミング」して、さらに落ち込んでいくという負のスパイラルに囚われている。そんな人々に、ファッション担当や食事担当、美容担当などに分れて悩みを解決し、感動と希望を与えてくれるのが本作の見どころ。ちょっとした変化を加えるだけで、ありのままの自分を愛せるようになることに気づかされる番組。


映画『カンフーパンダ』

 体型を自信に変える、変わり種作品をご紹介。ご存知『カンフーパンダ』は、映画『シュレック』や『マダガスカル』で知られるドリーム・ワークスのアニメーション作品。本作の主人公は、カンフーオタクだけれど、カンフーはやったことのないパンダ。大食漢でお腹はブヨブヨ、運動神経もない主人公パンダは、自分に自信がなく、カンフーマスターなんて夢のまた夢だと思っている。他のカンフーマスターたちも、蛇や虎や猿など、スレンダーで強い動物ばかり。けれど、そんな主人公は師匠のアドバイスで自分の「大食らい」がカンフーの道を極めるヒントになると気づき、修行の道に!ぽちゃぽちゃしたパンダ体型のまま、強い自分を掴み取ることができる。

 人から判断された見た目はどうでもいい。ありのままの自分を活かして人生を楽しもうとする作品を見れば、自尊心を高めるレッスンになるかも。(フロントロウ編集部)

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