臨時休園で気になる「アレ」の行方
全世界で新型コロナウイルスが感染拡大している影響で、アメリカのカリフォルニア州アナハイムにあるディズニーランド・リゾートと、フロリダ州オーランドにあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート、さらにフランスのパリにあるディズニーランド・パリも臨時休園となり、これでディズニーが運営するテーマパークはすべて閉鎖(※)されることになった。
※中国にある上海ディズニーランドと香港ディズニーランド、日本の東京ディズニーランド&東京ディズニーシーは、欧米諸国にあるディズニーリゾートよりもひと足先に臨時休園を決定。
気になるのは臨時休園によって大量に余ってしまった「食品」の行方。元々、休園が予定されていたのであれば仕入れる量を調整できたが、今回の休園は急に決まったことなので、当然、運営することを想定した量の食品が用意されていた。米ディズニーは、カリフォルニアのディズニーランド・リゾート内で余った未使用の食品は、2014年から協力関係にある「セカンド・ハーベスト・フードバンク」に寄付することを明らかに。また、フランスのディズニーランド・パリも同様の取り組みを行うことを発表している。フロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートに関しては不明だが、恐らくほかのパークと同じく余った食品が無駄にならないような対策を取るものと思われる。
昨今、フードロスまたは食品ロス(※)をなくすための取り組みや活動が活発に行われるなか、余った大量の食品を廃棄するのではなく寄付にまわすところはさすがディズニー。ちなみに、米Cinema Blendによると、カリフォルニアのディズニーランド・リゾートは昨年セカンド・ハーベスト・フードバンクに20,000食以上の寄付を行なったそう。
※売れ残りや食べ残し、期限切れ食品など、本来は食べることができたはずの食品が廃棄されること。
臨時休園による“別の問題”への対処法は?
この前代未聞の非常事態でもうひとつ心配されるのが、休業を余儀なくされた従業員たちの給与。カリフォルニアのディズニーランド・リゾートとフロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートは、3月いっぱい臨時休園をすることを発表しているが、今後、アメリカ国内でさらに感染が拡大するようであれば、日本のように臨時休園の期間が引き延ばされる可能性もある。
2週間以上も無収入となれば、金銭的に困窮する人たちが出てくることは避けられないが、心配される補償問題について、米ディズニーは休園中もすべての従業員の給与を支給することを公式声明文のなかで約束。全額補償されるのかどうかまではわかっていないが、世界を代表する企業として、この困難な状況下でも従業員の生活を守る姿勢を見せている。
ちなみに、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドも、具体的な内容は明らかにできないとしながらも、規定に基づいて、ショーやパレードに出演者やキャストと呼ばれる従業員への休業補償を行なう意向を表明している。(フロントロウ編集部)