アマゾン配達員が小包に「唾」
アメリカ国内の新型コロナウイルス感染者数が世界最多となる8万5千人を突破したと報じられるなか、ロサンゼルス近郊に住む男性宅の玄関に設置された防犯カメラに映った、配達員による信じがたい行動が人々を震撼させている。
ウエスト・ハリウッドのハンコック・パークの住宅街に暮らす男性住民は、SNSを通じて自宅の防犯カメラがとらえた玄関前の映像を公開。
そこには、背中にアマゾン(Amazon)のロゴが入ったベストを着用した中年の配達員が、小包を玄関前の床に置いたあと、自身の手に唾を吐き、それを小包に塗りたくるという、思わず目を疑いたくなるような光景が収められていた。
この男性は、アマゾンの公式ツイッターアカウントにくわえ、現地メディアの公式アカウントをタグ付けした投稿で「警告―アマゾン配達員が私たち宛ての小包に意図的に唾を擦りつけました! みなさんどうか拡散してください!! 私は今、アマゾンとコンタクトを取ろうとしているところです」とコメント。
続けて、なぜ、この行為に気がついたのかという理由について「届けられた小包に大きな濡れた染みがついていました。それで、防犯カメラの映像をチェックしてみたんです」と説明した。
委託業者職員による犯行か
男性に代わり、アマゾンに抗議の連絡を入れたという友人が米TMZに語ったところによると、この動画を見たカスタマーサービスの担当者は、中年配達員の衝撃的な行動に思わずハッと息をのんだという。
担当者からは、その後、この配達員がアマゾン商品の委託配送を行なう第三者サービスの職員であり、すでに同サービスに通告済みだが、この配達員は事件の翌日も配送を続けていた可能性があると報告があった。
米アマゾンの広報担当はNew York Postへのメール取材に対し、「今回の件は断じて、アマゾンの商品の配送を担当する配達員たちの働きぶりを象徴するようなものではありません。彼らは、世界中の利用者のため、毎日、注意を払っています。現在我々は、なぜこのような事件が起きたのか、全力で捜査しています。もしも、該当の配達員の行動が、実際に悪意に満ちたものだったとしたら、然るべき責任を取らせ、必要であれば法的処置も辞さない構えです」と回答している。
物流倉庫で新型コロナウイルスの感染が相次ぐ
米CNNによると、現在、アメリカ全土にあるアマゾン物流倉庫でスタッフたちの新型コロナウイルスへの感染が相次いで確認されており、ニューヨーク州のクイーンズ、フロリダ州ジャクソンビル、ケンタッキー州シェパーズビル、ミシガン州ブラウンズタウン、オクラホマ州オクラホマシティー、テキサス州ケイティー、コネチカット州ウォリングフォードといった数多くの施設で感染者が報告されているという。
配達員の問題行為が明るみになったウェスト・ロサンゼルス地区への配送物を取り扱っているかは不明だが、同じカリフォルニア州内のモレノバレーでも感染者が確認されている。
さらに、CNNは、米司法省は「新型コロナウイルスを意図的に他者に感染させようとする行為」はテロリズムの一種として罰せられる可能性があるとの見解を示しているとも伝えている。(フロントロウ編集部)