『君僕』旋風再び
ティモシー・シャラメ演じる17歳の美少年エリオと、アーミー・ハマー演じるアメリカ人大学院生オリヴァーの切なくも淡いひと夏の恋を描いた映画『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ監督が、水面下で同作品の続編制作の話が進んでいることをペルーのLa Republica誌のインタビューで明かした。
グァダニーノ監督によると、新型コロナウイルスが欧米で流行する前にアメリカに渡って、「名前は明かせないがこよなく愛している」という脚本家と続編について話し合う予定だったが、アメリカ国内での新型コロナウイルスの感染拡大をうけ、ミーティングだけでなく何もかもキャンセルになってしまったという。
ただし、続編の計画そのものが頓挫したわけではないそうで、「ティモシー・シャラメ、アーミー・ハマー、マイケル・スタールバーグにエステール・ガレル、前作に出演していた役者たちとまた仕事ができて光栄だよ。新作にみんな出る」と、ティモシーやアーミーら前作のキャストが続投することをさらっと認めた。
気になる続編の内容だが、エリオとオリヴァーの新たな恋の物語は前作から数年後を舞台に展開することになるそうで、グァダニーノ監督は、以前米W誌とのインタビューで、続編に新たな登場人物として加わる予定のオリヴァーの妻役には、映画『サスペリア』で一緒に仕事をした女優のダコタ・ジョンソンを起用したいとの願望を口にしており、「愛人が何人もいるような富豪女性」、「オリヴァーとの子どもは5人くらいかな」などと妻役のアイディアを膨らませていた。
ちなみに、『君の名前で僕を呼んで』の脚本を担当し、アカデミー賞の脚色賞を受賞したジェームズ・アイヴォリー氏は、続編の制作に携わることを固辞しているため、グァダニーノ監督が言っていた“名前が明かせない脚本家”というのは、監督が見つけた新しい脚本家のことだと思われる。(フロントロウ編集部)