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大人気カーアクション映画『ワイルド・スピード』シリーズには、「ファミリー揃って食事の前のお祈りをする」という名物シーンがある。あのシーンはなぜ存在する?(フロントロウ編集部)

ファミリー揃っての食事シーン

 『ワイルド・スピード』は2001年から続く人気カーアクション映画シリーズで、日本のファンからは『ワイスピ』という略称で呼ばれ、親しまれている。2020年5月にはシリーズ9作品目にあたる最新作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』が公開される予定だったが、新型コロナウイルスの影響で約1年間の公開延期となった。

画像: ©︎NIVERSAL PICTURES/DENTSU/FAST 7 PRODUCTIONS/ONE RACE FILMS/ / Album/Newscom

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 『ワイスピ』には、シリーズを通して度々登場する名シーンがある。それは、物語のエピローグで、ヴィン・ディーゼル演じる主人公のドムとその「ファミリー」と称される仲間が食卓を囲み、食前のお祈りをするシーン。何よりもファミリーを大切にするドムとその仲間たちの友情がうかがえる感動の場面でもある。

 多くのファンを魅了するシーンだけれど、食前のお祈りにはどんな意味があり、なぜこれが劇中に取り入れられているか知っている?

洋画でよく見る食前のお祈りシーン

 洋画では、「家族で揃って食前の祈りをする」というシーンがたびたび登場する。ご存知の方も多いかもしれないが、「食前の祈り」は多くの場合、キリスト教徒が行なっている。もちろん、キリスト教徒であっても家庭や状況によってする場合もしない場合もあり、全員がしなければならないわけではない。逆に、キリスト教徒では無いからといってしないとも限らない。

 『ワイスピ』のドムの場合は、キリスト教徒の中でもとくに敬虔なクリスチャンという設定。家族そろって食前の祈りをする描写があるのはそのため。たいていの場合、祈りの言葉に決まり文句はなく、『ワイスピ』シリーズでは神への祈りに続けて車関係の祈りになることが多い。

画像1: ©︎ITACA FILMS/ONE RACE FILMS/ORIGINAL FILM / Album/Newscom

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 例えば、シリーズ1作目では「天にまします、聖霊たち。俺たちにニトロ直接噴射システムを与えてくれて感謝してます。4コアのインタークーラーにボールベアリングターボ、それにチタンのバブルスプリングも感謝します」と、なんとも車好きらしい祈りが。

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 シリーズ6作目の『ワイルド・スピード EURO MISSION』では、「父よ感謝します。友人を集めてくれたことに。そして、俺たちが今の俺たちでいられるような道を選ばせてくれたことに感謝します。失った仲間を永遠に愛せるよう祈ります。家族に新しい天使をつかわせてくれたことに感謝します。レティを返してくれたことに…そして何より速く走る車に感謝します」と、感動的な祈りが口にされた。

 ちなみにドムのファミリー内では、祈りを捧げる前、1番最初に食べ始めた人が祈るという独自ルールがあり、祈る人はその時によって違う。『ワイルド・スピード EURO MISSION』ではタイリース・ギブソン演じるローマンが勝手にポテトチップスを食べ、ポール・ウォーカー演じるブライアンが「最初に食った。お祈りをする役だ」と睨みつけるというシーンがあった。

画像: ©︎UNIVERSAL PICTURES / Album/Newscom

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 劇中、どれほど激しいアクションを繰り広げようとも、家族と車への感謝を忘れず、心穏やかに物語を終えるのが『ワイスピ』流の粋な演出。このシーンで『ワイスピ』にハマったという人もいるくらい重要な場面。

 そんな『ワイスピ』シリーズ最新作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は、2021年公開予定。最新作でもお祈りシーンが見られるのかどうかが気になるところ。(フロントロウ編集部)

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