マイケルとマドンナにまつわる逸話
“キング・オブ・ポップ”ことシンガーの故マイケル・ジャクソンと61歳となった今も現役で音楽界のトップをひた走り続けるシンガーのマドンナ。
誕生日も近く、同い年である2人は、音楽界を牽引する2大トップアーティストとしてスポットライトを奪い合うだけでなく、1990年代には、デートに出かけるなど、ロマンスのウワサが浮上したこともある。
そんなマイケルとマドンナにまつわる知られざるエピソードについて、生前マイケルと交流があったシンガーソングライター/音楽プロデューサーのベイビーフェイス(Baby Face)が、最近行ったインスタグラムでのライブ配信の中で明かした。
有名プロデューサーが明かす「マイケル談」
新型コロナウイルス感染拡大防止のためのソーシャル・ディスタンシング(社会的隔離措置)が続くなか、音楽ファンたちを楽しませようと、同じく1980年から1990年にかけてヒット曲を量産した音楽プロデューサーのテディ―・ライリーと『インスタグラム・ライブ・バトル』と題したライブ配信を行い、思い出の名曲をかけたり、逸話を紹介し合ったりしているベイビーフェイス。
2回目のバトルで、テディ―が自身がプロデュースを手がけたマイケルの名曲「イン・ザ・クローゼット」(1992年)を流すと、ベイビーフェイスがこの曲に関する驚きの裏話を暴露した。
「イン・ザ・クローゼット」のショートフィルム(MV)といえば、マイケルの相手役として、当時、元祖スーパーモデルとして一世を風靡していたナオミ・キャンベルが起用され、2人がアーティスティックな官能的な絡みを見せたセピア色の美しい映像が話題に。
しかし、当初、この楽曲にはマドンナの参加が予定されており、MVにもマドンナが出演する予定だったという。
マイケルに「無茶ブリ」
ベイビーフェイスがマイケル本人から聞いたという話によると、マドンナのMV出演が幻に終わった理由は、マドンナが、もし共演するなら、マイケルに女装をして欲しいとリクエストしたから。
ベイビーフェイスは、当時のマイケルの口ぶりを再現しながら、「マイケルは『ベイビーフェイス、信じられる?マドンナは僕に女の子の格好をしてくれって言うんだよ』と言っていた。『僕は絶対にそんなことやらない。彼女(マドンナ)は全部変えてしまおうとしたんだ。クレイジーだよ』ってね。…彼はマジで怒っていたよ」と、マイケルがマドンナの無茶ブリに憤慨していたことを明かした。
実際、マドンナは、1992年に行なわれたイギリス人ジャーナリストのジョナサン・ロスとのインタビューのなかで、「イン・ザ・クローゼット」が、当初はマイケルと自身のデュエット曲となる予定だったことや、歌詞に関していくつかアイディアを出したものの、挑発的すぎるとしてマイケルに却下され、結局、コラボの話は立ち消えになったことを告白している。
疎遠になった理由
恋愛面においても、マイケルに対して積極的にアピールしていたといわれるマドンナ。
その後、いつしか2人が疎遠になった理由について、マイケルの知人は、マドンナがマイケルに「もし交際することになっても、(マイケルのお気に入りの場所である)ディズニーランドには行く気が無いから」と言ったり、テレビのインタビューで「マイケルにイメチェンさせたい。バックルつきのファッションはやめさせたい」と発言して彼のファッションを批判したことにマイケルが激怒したためだと、2016年に米New York Daily Newsに証言している。
しかし、ベイビーフェイスが新たに披露した「イン・ザ・クローゼット」の裏話やマドンナ自身の過去の発言から考えるに、どうやらクリエイティブ面での意見の相違もマイケルとマドンナの関係性がギクシャクすることとなった一端を担っているよう。
ちなみに、マイケルはマドンナに対して、その後、あまり良い印象を抱いていないようだったが、マドンナはマイケルに対するリスペクトをずっと失っておらず、マイケルが亡くなった2009年のMTVビデオミュージックアワードでは、6分半におよぶ追悼スピーチを贈ったほか、マイケルの死から10年以上が経った近年でも、マイケルの誕生日には、SNSにお祝いのメッセージを投稿。マイケルを取り巻く児童性的虐待疑惑に関しても、マイケルを擁護するような発言をしている。(フロントロウ編集部)