新型コロナウイルスの世界的感染拡大を受けて、SNSアプリ、インスタグラムが導入計画を急ピッチで進めているという「新仕様」に胸が痛む。(フロントロウ編集部)

インスタグラムが導入を急ぐ「新仕様」

 「もしも自分が死んだら、それまで使用していたSNSのアカウントは一体どうなるんだろう?」と考えたことがある人は、少なくないのでは?

 2020年の10月に初版リリースから10周年を迎える写真・動画共有型SNSアプリ、インスタグラム(Instagram)は、これまで、公式サイトに用意された特別フォームを使った遺族や友人からの申請に応じ、亡くなった人のアカウントをそのままの状態で保存する(※)「Memorialized(メモリアライズド/追悼)」という方法で対応を行なってきた。

※パスワードを使っても誰もログインできないようになり、新規投稿を行なったり、既存の投稿(コメント欄も含む)に変更を加えたりもできなくなる。

 しかし、2020年の年明けから急速に感染が拡大し、記事執筆時点で世界中で19万3000人もの命が奪われた新型コロナウイルス(Covid-19)の蔓延を受けて、インスタグラムの開発チームは“ある新仕様”の導入を急いでいる。

画像: インスタグラムが導入を急ぐ「新仕様」

 以前から導入が検討されていたものの、新型コロナ禍で計画が急ピッチで進められているのが、亡くなったユーザーのアカウントのプロフィール写真の下に「Remembering(追悼)」という文字(バッジ)を表示するという方法。

 インスタグラム社の広報のライザ・クレンショウ氏は、「このアップデートに関しては、しばらく前から開発が進められてきましたが、とくにこの新仕様に関しては、新型コロナウイルスの影響により困難な時を過ごしているコミュニティーをサポートするため、開発スピードをアップしました」と、米BuzzFeed Newsにコメントしている。

 この“追悼バッジ”の導入計画は、SNS研究家のジェーン・マンチュン・ウォン氏が、インスタグラムが導入試験を行っていることに気づいたことがきっかけで判明。ウォン氏は、自身のツイッターを通じて、“Memorialized”のサンプル表示が実装された場合のプロフィール欄のスクリーンショットを公開している。

 インスタグラムの親会社である、フェイスブックでは約10年前から追悼機能がスタートしており、「○○さんを追悼」というメッセージが表示されるようになっている。

 一方、ツイッターでは、ユーザーが亡くなった場合、遺族らの申請によりアカウントを削除するという措置が取られるのが一般的となっている。

 インスタグラムでは、現在導入が進められている「Memorialized(追悼)」仕様のほかにも、コロナ禍で外出自粛生活を送るユーザーが増えたことを踏まえ、すでに、ビデオチャットに複数人と一緒に投稿を閲覧できる同時視聴機能を搭載している。(フロントロウ編集部)

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