「おひとり様ミュージカル」が絶妙な仕上がり
新型コロナウイルス禍の隔離生活で退屈を持て余した俳優のメアリー・二―リーがコツコツと製作し、SNSで公開している“おひとり様ミュージカル”がクセになると話題になっている。
役者としてNetflixオリジナルシリーズ『THE GOOD COP/グッド・コップ』やニコラス・ケイジの初主演作『ヴァレー・ガール』(1983年)をミュージカル作品としてリメイクした映画『Valley Girl(原題)』などへの出演経験を持つかたわら、映画監督・脚本家としても活動しているメアリーは、外出自粛を始めて以来、ウェブ会議アプリZoom(ズーム)を使った友人たちとの“リモート飲み”や家族との通話の最中に、自宅にある舞台用の衣装やウィッグなどを身に着けて、自分自身のテンションをアゲつつ、相手を楽しませていた。

メアリー・二ーリー
しかし、隔離生活が長引くにつれ、それだけでは物足りなくなってしまったメアリーは、ある日、たった1人で名作ミュージカルのお気に入りの場面を再現してみようと一念発起。
そのシーンに登場する複数のキャラクターをすべて1人で演じ、自宅にある衣装や小道具を巧みに使い“おひとり様ミュージカル”動画を制作し、SNSで公開しはじめた。
『美女と野獣』
and now, for the finale, my magnum opus: BEAUTY AND THE BEAST part I pic.twitter.com/R37J7nF5Cw
— Mary Neely (@mneelzy) April 23, 2020
『レ・ミゼラブル』
since I’m single in the quarantine I’ve decided to reenact moments from my favorite musicals so it feels like I’m in love — first is LES MISÉRABLES pic.twitter.com/Om11HKDZ30
— Mary Neely (@mneelzy) March 31, 2020
『ハミルトン』
HAMILTON pic.twitter.com/fFHC5xtRLs
— Mary Neely (@mneelzy) April 18, 2020
『グリース』
GREASE pic.twitter.com/U3h15Y2HaE
— Mary Neely (@mneelzy) April 16, 2020
大半がスマホを手に持って自撮りされた口パク映像で構成されているメアリーの“おひとり様ミュージカル”は、さすがプロといった彼女の演技力にくわえて、“有り合わせ”で作ったゆるい感じが全面に推し出された絶妙な仕上がりに。
ミュージカル界のトップスターも太鼓判
ついつい、ほかの作品の公開を期待してしまう彼女の動画は、舞台演劇界最高峰のアワードであるトニー賞を総なめにした作品『ハミルトン』の主演・監督・脚本を務めたリン=マニュエル・ミランダの目にも留まり、自身のツイッターで紹介して、太鼓判を押したほど。

リン=エマニュエル・ミランダ。ディズニー映画『メリー・ポピンズリターンズ』への出演や映画『モアナと伝説の海』のサウンドトラックの制作を手がけたことでも知られる。
ミュージカル界のトップスターであるリンの後押しもあり、メアリーの“おひとり様ミュージカル”動画の再生回数は、それぞれ80~100万回を突破。以前は800人程度だったツイッターフォロワー数もあっという間に2.8万人に膨れ上がった。
これまで1日1本のペースで10本以上の作品を発表してきたメアリーは、「朝起きたら、まず曲を選んで、撮影して、それから編集して…と1日かけて作っています」と、“おひとり様ミュージカル”が、もはや毎日の仕事のようになっていることを米Insiderに明かしている。
彼女が動画を作り始めたのは、人々を楽しませるという目的のほかにも、自分の気分が落ち込まないようにするためという理由もあるのだとか。彼女のツイッターでは、続々と作品が公開されているので、元気をもらいたい人はチェック!(フロントロウ編集部)