日焼け止めはSPF値が高ければ安心?
日焼け止めを選ぶとき、なるべく紫外線によるダメージを避けるために、UVカット効果の高いSPF値、PA値が高いものを選びがちだけれど、必ずしも肌に良い選択であるとは限らないって知ってた?
皮膚科医のスティーブン・ワン医師は「SPF値の高い日焼け止め製品は、しばしば人に誤った安心感を与えることがある」と、数値だけに頼ってしまうと、間違った日焼け対策になりかねないと米スキン・キャンサー・ファウンデーション(皮膚がん財団)で指摘。
ワン医師は「これらのSPF値の高い日焼け止めを使う人ほど、(安心してしまい)強い日差しの下に長時間いる傾向にあり、一度も塗り直さないこともある。それでは、結果的に紫外線によるダメージを強く受けることになる」と、紫外線ダメージを防ぐどころか本末転倒になる恐れがあると話している。
また、SPF値やPA値が高い日焼け止めには、肌に負担をかけるものもあり、ひとによっては肌トラブルの原因に。テクスチャーや使い心地も変わってくるため、SPF30~50などの強力な日焼け止めは、真夏や日差しが強い日のレジャー、スポーツ時のみにとどめ、通勤や通学などの日常生活には、SPF20~30程度の日焼け止めで十分だという。
美肌のカギは、「2時間ごと」の塗り直し
米国皮膚科学会 (AAD) によると、屋外で活動する場合、すべての日焼け止めはSPF値、PA値に関係なく「2時間ごと」に、あるいは水泳や汗をかいた後に塗り直す必要があるとのこと。
つまり、透明感ある美肌をキープするために一番重要なことは、日焼け止めの強さではなく、いかにこまめに塗り直すことができるか。
しかし、どんなに日焼け止めを塗り直そうと意識していても、ついつい忘れてしまうもの。そんな人に皮膚科医のジョシュア・ザイクナー医師がオススメしているのが、2時間ごとにリマインダーが鳴るように設定すること。
ザイクナー医師は「几帳面な性格でないのなら、毎日タイマーをセットして、日常生活に組み込みことをオススメする」と米The Brightsideで助言。また、浴室の洗面台やハンドバッグの中、仕事机の引き出しなど、常に手の届く場所に日焼け止めを置いておくことも賢い選択肢だとアドバイス。
最後に、ワン医師は「高SPFの日焼け止めだけに頼らないことが何より大切」と、日焼け止めは太陽から身を守るための道具のひとつにすぎないと忠告。
日差しが強い時は、衣服、帽子、サングラスなど、他にも効果的な日焼け対策と組み合わせて、なるべく日陰で過ごすのがベストだと語っている。(フロントロウ編集部)