1歳になった孫のミッキー
生前は映画『グッドモーニング, ベトナム』や『今を生きる』、『ナイト ミュージアム』などに出演し、スタンダップ・コメディアンとしての実力を生かしながら、俳優として名を馳せた故ロビン・ウィリアムズ。そんな彼が2014年に自死した際には、他の俳優仲間からだけでなく、アメリカのアカデミーが、彼がジーニーの声を担当した映画『アラジン』のイラストにロビンへメッセージを添えて送るなど、多くの人が彼との別れに涙した。
そしてロビンには3人の子供がおり、第1子ザックはメンタルヘルスプログラムの顧問Advisory Boardを務め、父と同様にメンタルヘルスの問題を抱える人々のために活動している。そんな彼と恋人のもとには、2019年に第1子が誕生。ロビンは、マクローリン・クレメントと名づけられた赤ちゃんに会うことなくこの世を去ったけれど、ザックと彼の恋人は、ハリウッドに名を遺すロビンのことを伝えていく方法について、色々と考えを巡らせたそう。息子のことを愛称であるミッキーと呼びながら、ザックは米Peopleにこう語った。
「もちろん、赤ちゃんのママと私はどうやって彼のおじいちゃんを、つまり私の父を紹介しようか考えてきました。そしてやっぱり、ロビンが参加した映画やアニメを通してっていうのは、素晴らしい方法ですよね。息子のミッキーは、子供部屋にある『アラジン』のジーニーのセル画(※)を指差すんですよ」
※セルと呼ばれる透明なシートに描かれた絵のこと。アナログ時代のアニメ制作で使用されていた。
父ロビンを亡くしたザックの思い
自宅に『アラジン』のセル画が飾ってあるという超豪華エピソードを披露しながら、まだ赤ちゃんのミッキーがすでにロビンの作品に親しんでいることを明かしたザック。ファンが思わずうらやんでしまうセル画は子供部屋にあるもの以外にも多数所有しているうえ、もちろん父親としての顔を写したロビンの写真も。ザックはそれらを通して、ミッキーにロビンについて話していくつもりだという。
Genie, you're free. pic.twitter.com/WjA9QuuldD
— The Academy (@TheAcademy) August 12, 2014
アカデミーによるロビンへのメッセージ。
「家中に写真やセル画があるので、ミッキーは毎日それを見ていますよ。父の要素や物語を少しずつ細かく意識して教えていこうとしています。父の功績や映画のポジティブな要素を祝福していけたらって思っているんです。エンターテイナーとしての父と、私の親であり、私の息子の祖父である家庭的な人としての父を知ってもらい感謝できたらって。だから、ゆっくりと意味のあるカタチでやっていくことがカギでしょうね。物語や彼の価値をシェアし、それが感謝され取り入れられるように、機会を作っていけたらと」
ロビンといえば、『アラジン』や『ミセス・ダウト』、『ジュマンジ』といった子供向けの作品から、『レナードの朝』や『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』、『パッチ・アダムス』といった大人も大号泣させる感動作まで、幅広い作品に出演している。現在1歳のミッキーは、この先長い時間をかけて祖父の素晴らしい功績を理解していくだろう。(フロントロウ編集部)