コリンがブランドに激怒
カーディ・Bをはじめ、ナオミ・キャンベルやケリー・ローランド、ノーマニなど、数々のセレブを担当するセレブ御用達スタイリストであるコリン・カーター。ブランドとスタイリストは密な関係だけれど、コリンは今回の抗議デモや、「ブラック・ライヴズ・マター」をサポートしないブランドのことを非難した。
コリンは自身のインスタグラムに「一部のファッションハウスとCEOたちは完全にフェイクです。メールでは私に斡旋してほしいと懇願するけれど、このような問題が起こったときに何も言わないあなたたちにはうんざりです。都合の良いときだけ私たちを使っておいて、(大事な時に)背中を見せて支持しないのはやめてください」と書かれた画像を公開。
その投稿には「自分や自分のクライアントがあなたたちと関わらないようにすることを、私の今後の使命とします。あなたは私たちの文化や私たち男女を取引や利益のために使っておいて、今、何も言うことがないんですね。オーストラリアのカンガルーたちが亡くなっていたときのあのエネルギーはどこに行ったんですか?恥を知りなさい」とコメントがつけられ、2019年末〜2020年初めにかけてオーストラリアで大規模な山火事が起きた時に多くのブランドが支援に乗り出した件を引き合いに出した。
コリンが言ったように、実際オーストラリアでの森林火災の際は、グッチやバレンシアガ、サンローラン、ボッテガ・ヴェネタなどのハイブランドを束ねるケリングが、100万オーストラリアドルを寄付しているほか、トミー・ヒルフィガーやカルバン・クラインの親会社であるPVHも10万オーストラリアドルを寄付。さらにはコーチやケイト・スペード・ニューヨークを束ねるタペストリーも寄付しており、多くのファッションブランドが復興支援をしている。
しかし、今回の抗議デモを支援しているブランドは、マーク・ジェイコブスやヴァレンティノ、ステラ・マッカートニー、フェンディ、エンポリオ・アルマーニ、ジバンシイなどあれど、多くの大手ブランドが沈黙を貫いている。いつも自分たちが都合の良い時だけすりよって来て、いざとなると黙り込むブランドに嫌気が差したとして、コリンはサポートする姿勢を見せないブランドを非難した。
今回、この抗議デモをサポートするブランドのなかでも注目を浴びたのは、ナイキとアディダス。本来であればライバル企業だけれど、ナイキのツイートをアディダスがリツイートして連帯をとり、「ブラック・ライヴズ・マター」を支援するという出来事は、大きなニュースとなった。(フロントロウ編集部)