テイラー・スウィフトが彼女にしてはめずらしく、ツイッターに連続投稿を行なって「重要なメッセージ」を伝えた。(フロントロウ編集部)

テイラー・スウィフトが「ツイート連投」

 自身の絶大な影響力を考慮してSNSに投稿する内容をじっくりと吟味し、普段はツイッターへの連投などめったに行わないシンガーのテイラー・スウィフトが、3件のツイートを通じて、今、世間の人々に最も注目して欲しい問題について訴えた。

 テイラーはまず、1つめの投稿で「人種的不公平は地方政府や州政府の中に深く染みついています。それらに変化を起こさなくてはなりません。政策を変えるために、私たちや警察による蛮行やあらゆる人種差別と闘ってくれる人たちを選挙によって当選させなければなりません。#Black Lives Matter」とコメント。引き続き、黒人に対する人種差別に抗議するムーブメントである「ブラック・ライヴズ・マター/黒人の命にも価値がある」を支持することを表明し、問題の抜本的な解決には、選挙により、国民一人ひとりが政治に参加する必要があることを強調した。

 続けて、テイラーは、この投稿にリプライする形で自身が感銘を受けたというバラク・オバマ元アメリカ大統領によるオンラインメディア「ミディアム(Medium)」への投稿をシェア。

 テイラーが「オバマ元大統領によって書かれたこの記事は、州レベル、地方レベルでの政策に変化をもたらすことに関して非常に興味深い読み物となっています」と紹介した、『How to Make this Moment the Turning Point for Real Change(この瞬間を本当の変化のためのターニングポイントとするには)』と題された記事で、オバマ元大統領は、まず、人種差別抗議デモの参加者の大半が平和的な方法により抗議を行なっているのに対し、一部の少数の人々が他者、とくに弱い者を危険に晒し、地域を破壊していることに言及。

 そういった行動はデモの本来の意義を損なっていると指摘し、「暴力を許してはいけない。正当化してはいけない。加担してもいけない。この国の司法制度、そして社会全体に、より高い倫理規範を望むなら、私たち自らがその規範を示していかなくてはならない」と説いている。

画像1: テイラー・スウィフトが「ツイート連投」

 さらに、オバマ元大統領は、歴史上、抗議運動により変革がもたらされた実例がいくつもあることは認めるが、「デモというものは本来、世間の意識を高めたり、不正に注目を集めたり、権力を行使している人々を気まずい気持ちにさせるために行なうものだ」と持論を展開。警察と司法の改革を実現するには、抗議運動だけでなく、政治参加も重要な役割を果たすと説明した。

 これらのオバマ大統領の考えと足並みをそろえるように、テイラーは3つ目のツイートで、11月に行なわれる大統領選へのカウントダウンや確認事項などがまとめられたVote.orgのサイトへのリンクを共有。

 新型コロナウイルスというパンデミック禍での投票に際して、「2020年の大統領選には、郵送による投票が可能となるよう、戦わなければなりません。自分の健康か、自分の意見を聞いてもらうか、誰一人として、その二者択一に悩まされるべきではないはずです」と訴えた。

画像2: テイラー・スウィフトが「ツイート連投」

 テイラーが今も全米および世界各地で行なわれている人種差別抗議デモ「Black Lives Matter」に関して、“投票により変化をもたらそう”とツイッターを通じて呼びかけたのは、これが2度目。

 前回は、デモに参加している一般人たちを一緒くたに「悪党」呼ばわりし、「略奪が始まれば、銃撃を始める」と、軍による暴力を容認、もしくは賛美するような内容のツイートを投下したドナルド・トランプ大統領を厳しく批判。

 直接返信する形で「任期を通して白人至上主義や人種差別の火を煽っておいて、あなたには、脅迫的暴力に対して道徳的に優れているフリをする神経があるの?『略奪が始まれば、銃撃が始まる』ですって? 私たちは11月にあなたを投票で辞職させる」と、トランプ大統領の再選は絶対にさせないと宣戦布告した。(フロントロウ編集部)

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