カイラー・リーが自身のセクシャリティについて語る
毎年6月はLGBTQ+への理解を深めるための「プライド月間(Pride Month)」であることから、ドラマ『グレイズ・アナトミー』のレクシー役や『スーパーガール』のアレックス役などで知られる俳優のカイラー・リーが、LGBTQ+コミュニティの一員であることを米Create Changeに寄稿したエッセイのなかで公表した。
現在、自身のセクシャリティを模索中だというカイラーが、そのことについて深く考えるきっかけを作ったのは、『スーパーガール』で自身が演じるアレックスだったという。
「私の演じるキャラクターがシーズン2で、(同性愛者であることを)カミングアウトすると聞かされた時、アレックスの物語を忠実に表現しなければいけないという責任感から、私の中で様々な考えや感情が沸々と湧き上がりました。彼女(アレックス)がやっとの思いで真実を打ち明けるあのシーンが、台本から飛び出して、演じる私自身に変化をもたらすとは思ってもみませんでした」と綴ったカイラーは、続けて「撮影のために正直な言葉を何度も口にするたびに、心臓が飛び出しそうなほど鼓動が激しくなりました。アレックスの物語と私の物語は完全に一致しているわけではありませんが、心では間違いなく共感を覚えました」と、自身が演じるアレックスがカミングアウトするまでの道のりや葛藤に自身の心が共鳴したことを明かした。
ちなみに、放送後、プロデューサーやキャスト、メディア関係者など大勢の人たちから「今まで見たカミングアウトシーンのなかで最もリアルだった」と賛辞の言葉を贈られたというカイラーは、「アレックスの言葉を借りるなら、それは彼女の言葉の中に私自身に関する真実もいくつか含まれていたからです」と、真に迫った演技をすることができたのはアレックスと自分自身に共通する部分があったからだと説明した。
また、カイラーは2002年に俳優のネイサン・ウェストと結婚しており、夫妻のあいだには3人の子供がいるが、今のところ別々の道を歩むといったことは考えていないそうで、「この数年間、夫も私も長く孤独な道のりを辿ってきました。互いに相手のことはおろか、自分自身についても、まだ深い部分までは知り尽くしていませんが、長い年月を経て、私たちは何があろうと自分たちのことを誇りに思うことを学んだと心から言えます」と、夫婦の現状について語っている。(フロントロウ編集部)