2020年6月12日にエルトン・ジョンとの新曲「Learn To Fly(ラーン・トゥ・フライ)」をリリースしたばかりのサーフェシズにフロントロウ編集部がインタビュー!自身の楽曲「サンデー・ベスト」がTikTokで大ヒットするなど、勢いに乗る彼らに、デュオを結成した経緯から、エルトンとのコラボに至るまで、彼らのこれまでのキャリアを一通り振り返ってもらった。(フロントロウ編集部)

飛躍的なキャリアを歩んでいるサーフェシズ

 アメリカ出身のコリン・パダレッキとフォレスト・フランクからなるデュオであるサーフェシズは、今の音楽業界で最も勢いのある、将来を期待されているアーティストの1組。

 サーフェシズは2018年にリリースされたセカンドアルバム『ホエア・ザ・ライト・イズ(Where the Light Is)』からのサードシングル「サンデー・ビート(Sunday Best)」が、インドネシアのTikTokで人気に火がついたことをきっかけにブレイク。ジャスティン・ビーバーも同曲を使ったチャレンジ動画をアップするなど、TikTokを中心に世界的に人気が広まることに。

画像: フォレスト・フランク(左)とコリン・パダレッキ(右)からなるサーフェシズ

フォレスト・フランク(左)とコリン・パダレッキ(右)からなるサーフェシズ

 2020年に入ってからも最新作『Horizons(ホライズンズ)』をリリースするなど、ブレイク後もペースを落とすことなく音源を発表してきたサーフェシズ。そんな彼らが今回、2019年公開の映画『ロケットマン』でその人生が描かれていたことでも知られるイギリスの伝説的なアーティスト、エルトン・ジョンをゲストに迎えたシングル「ラーン・トゥ・フライ」をリリースした。

 フロントロウでは、そんな勢いに乗る彼らにインタビュー。サーフェシズというデュオの名前の由来や、ジャスティンのTikTokに楽曲が使われたこと、エルトンとの仕事の感想、そして日本の印象まで、一つ一つの質問に丁寧に答えてくれた。

サーフェシズにインタビュー

デュオを結成したきっかけを教えてください。

フォレスト・フランク(以下、F):「最初はお互い別々に音楽制作をしていて、それぞれ(音楽共有アプリの)サウンドクラウドに音源をアップしていたんだ。そしてある時、誰か音楽活動をしている人と繋がりたいと思っていた僕が、同じくテキサスで曲作りをしてサウンドクラウドに作品をアップしているコリンを見つけた。すごい偶然だったんだよね。まるで導かれたかのように、たまたまコリンを発見したんだ。サウンドクラウド上で知っている人たちはたくさんいて、誰にでもコンタクトをとることはできたんだけど、あまり特別なコネクションを感じられずにいた。そんな時、自分がやっと繋がりを感じたミュージシャンが、たまたまたった1時間半しか離れていない場所に住んでいたんだ。僕はコリンが住んでいるところへ車を走らせ、そこから彼との友情が始まった。それから約1年後、一緒にアイディアを出し合ったりしていた時に、コリンが”曲を書き始めたんだけど、『何か感じるか感想を聞かせて』と言ってきから、その曲を聴いてみて、最初のパートを聴いた瞬間からビビッと来てね。音を乗せて返したんだ。で、お互いに『この曲絶対いいよな?』『僕はいいと思う』って確認しあったんだよ」

コリン・パダレッキ(以下、C):「めちゃくちゃ良い出来だったんだ」

F:「それでコリンが僕の家に来て、その曲をレコーディングした。それから、作業がアルバム作りにまで発展したんだよ」

C:「すごく自然な流れだったね」

「サーフェシズ」という名前の由来を教えてください。

C:「時間をかけてより多くの意味を持つようになるものを意味しているんだ。フォレストと僕は、いちから始めて、作業や話し合いを重ねてきた。その過程で、バンドが人々にとってどんな存在になってきたかを考えたんだ。基本のアイディアは、全てのものは、意味を持つようになるまでは一つの面しかないということ。一つの面だけを持ってスタートしても、そこにたっぷりのハートと多くの意味を注ぎ込んでいけば、それはどんどん広がっていく。テキサスから出て来た、たった2人の青年が作ったビーチっぽい曲が、ポジティブなヴァイブを持ち、僕らと同じように音楽を愛する様々な人々に広がって、それぞれにとっての意味を持つ作品なり、そして気づいたら、その曲に何かを感じる多くの人々の間にコネクションが生まれているっていう。フォレストと僕は、そういうコネクションが皆の間に生まれることを常に臨んで来た。それがサーフェシズ(Surfaces)という言葉に込められた意味なんだ」

楽曲制作をする上で、お互いの長所、役割はどのような点ですか?

F:「曲によってそれは変わる。僕のほうが少しプロダクションに詳しいというのはあるかな。あとは、僕がシンガーという部分。一方でコリンは、曲作りで行き詰まることがない。常にアイディアを持っているんだ。あと、コリンはヴィジュアルのセンスもあるから、アートワークは彼が手掛けている。すごくクリエイティブなんだよ。でも2人とも同じくらい全ての作業に関わっているから、曲によって役割は変わるけどね」

C:「フォレストが言った通り、仕上げの段階に入ると彼が活躍することが多いね」

「サンデー・ベスト」がリリースから1年を経てインドネシアでTikTok内のチャレンジ「#2019rewind」に使われたことをきっかけに、世界に爆発的に広まったわけですが、このヒットを予見していましたか?

F:「今でこそTikTokはすごいことになってるけど、あの曲を最初にリリースした時はTikTokの存在すら知らなかったんだ。出した時はヒットしたわけでもなかったし、聴く人が曲を気に入ってくれたらとしか思ってなかった。そのあと時間をかけてジワジワと少しずつ大きくなっていっていたけど、TikTokでいきなり勢いがついた感じだね」

ご自身で「2019年を振り返る(2019rewind)」としたら、どんな1年だったでしょうか?

C:「色々と成長した年だったと思う。でも、急ではなく、自分たちのペースで成長できたと思うし、それが皆のおかげであることも理解しているよ。2019年は僕たちが初めてツアーをした年でもある。2019年の夏が初めてのツアーだったんだ。そこで初めて皆の顔を見ることができて、感謝の気持ちでいっぱいだったね。200人から300人、500人へとチケットを買ってくれる人の数が増えていって、音楽が少しずつ世界に広がっていった。自分たちでも驚きだよ」

今年3月にはジャスティン・ビーバーも「サンデー・ベスト」を使った動画をTikTokにあげていました。その反響はありましたか?その後ジャスティンに連絡は取ったのでしょうか?

F:「あれはミラクルだった。もちろん世界からのリアクションは増えたよ。すごくクールだったね。曲は十分に広がってくれていると思っていたけど、彼のTikTokでそこからさらに広がるとは思ってもみなかった。あれは爆弾みたいだったね。ジャスティンと連絡はとってない。ポストしてくれてありがとうってメッセージを載せたとは思うけど」

最近では、TikTokから出た曲がどんどんヒットしています。このトレンドについてどう思いますか?

C:「すごくいいと思うよ。僕たち自身はアカウントはもってないけど、若者たちが何かを広げていくのに効果的なツールだと思うし、すごくポジティブだと思う。僕たちはポジティブなものを見るのが好きだし、何よりもダンスって楽しいよね。皆が身体を動かして、笑って、良い時間を過ごしてる。それってめちゃくちゃ良いことなんじゃないかな」

今年2月には最新作『Horizons(ホライズンズ)』がリリースされました。これまでの作品と同様、心が休まるようなポジティブな雰囲気が全体に漂っていますが、新作を制作する上で心がけていたことはありますか?

C:「真新しいサウンドでは全然ないけど、馴染みのあるサウンドに何か新しい要素を加えて、新たな水平線を作りだしたかったんだ。ノスタルジーを感じながら、ネガティブなエナジーをクールな思い出に変えるようなサウンドをね。そのために、これまでのサウンドを少しだけより明るく、少しだけよりハッピーにしたかった。そうすることで、よりポジティブなヴァイブスを持った作品を作りたかったんだ。コンセプトに関しては、曲が出来上がってみると、それぞれの曲が違う特徴を持ったものに仕上がっていて、これといった共通点はあまりみられなかった。でも、ノスタルジックな中にポジティヴさを感じるサウンドを作りたいということは全体的に意識していたよ」

F:「アルバムの流れは常に意識している。どの曲同士を隣り合わせるかは、ちゃんと話し合って決めるんだ」

エルトン・ジョンとのコラボ曲「Learn To Fly」はどのようにして実現したのでしょうか?

F:「あの曲のデモを作った時、マネージャーが、この曲を聴いてもらって、誰かコラボしたいアーティストがいるかみてみようといって音源を配ったんだ。そしたらエルトンがそれを聴いて、参加したいと言ってくれたんだよ。本当は彼に会って作業する予定だったんだけど、コロナの影響で、作業はオンラインでやったんだ」

彼のような伝説的アーティストと共演した感想は?

画像: 彼のような伝説的アーティストと共演した感想は?

C:「彼は本当に素晴らしい人だよ。これまで出会った中で一番優しい人の一人だし、作業を始めると、最初から最後まで一生懸命作業に関わってくれた。曲のことを心から気にかけてくれて、彼の精一杯のエネルギーを曲に注ぎ込んでくれたんだ。本当に素晴らしい経験だったね」

新型コロナウイルスの感染拡大もあり、ライブ産業などは厳しい日々が続いてしまっていると思います。ご自身も今年5月のツアーを延期されていますが、現在は自宅で楽曲制作をされていたりするのでしょうか?

F:「とりあえず頑張ってるよ。僕たちは大学の時からずっと一緒に音楽を作っている。大学では、寮の部屋でいくつかの機材を使って曲作りをしていた。今も変わらず、僕たちは同じ方法で曲作りをしている。だから、自粛生活でなくても僕らの活動はそんなに変わらないんだ。未だにベッドルームで音楽を作っているからね」

C:「そうそう。僕たちは今でもベッドルーム・プロデューサーだから、あまり変化は感じていない。心は大学の時のままなんだ」

F:「曲作り以外では、料理をしたりしてる。僕は料理好きだから。あとは、小さなプロジェクトの仕上げにとりかかったり、ミュージックビデオを作ったりしてるよ」

C:「ビデオはもうすぐ仕上がる予定だよ」

日本でもぜひ、来日公演を期待していますが、日本の印象についてはいかがでしょう?

F:「まだ行ったことないんだ」

C:「すごく美しいって聞いてるよ」

F:「行ってみたいな。新しいものを見て体験して、最高の経験になると思う」

C:「お花見がしたい!アメリカじゃなくて、ぜひ日本で桜を見てみたいんだ」

サーフェシズ×エルトン・ジョン 
新曲「Learn To Fly」配信中

画像: 日本でもぜひ、来日公演を期待していますが、日本の印象についてはいかがでしょう?

(フロントロウ編集部)

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