ロニー・ウォーカー、幼少期に受けた性被害を告白
米男子プロバスケットボールリーグNBAのサンアントニオ・スパーズに所属するロニー・ウォーカーといえば、その個性的な髪型も彼のスタイルのひとつ。しかし、ついに上に伸びる髪を剃ったロニー。その様子を映した動画とともに、髪型にこだわりを持ち始めたのには、辛い理由があったことを明かした。
「5年生の夏、多くの親族と会っていました。名前は言わないけれど、特定の人たちとはとくに多く一緒の時間を過ごしていた。俺は性的嫌がらせやレイプ、虐待を受け、しかもそれに慣れてしまった。あの年齢では、何が何だか分からなかったから。俺は騙されやすくも好奇心旺盛な子供で、現実の世界がどんなものなのか知らなかった」
ロニー、被害を告白したきっかけ
意を決して、幼少期にレイプされたことを明かしたロニー。突如として自身に降りかかった苦痛から逃れるためのものが、髪の毛だったそう。
「髪の毛だけは、自分でコントロールできるものだという考え方をした。髪の毛だけは、自分で作れるし、自分のものだった。それは俺に自信をくれるものだった」
最近では、再び過去の記憶がよみがえり、苦しんでいたという。しかし、新型コロナウイルスの影響で自宅にいる時間が増え、自身と向き合ったことで、心の中に平和と幸福を見つけることができ、これまで自分を守る手段だった髪の毛を、ついに剃ることにしたと明かした。
男児の性被害も少なくない
レイプの被害者には女性が多いとはいえ、児童や男児へのレイプも少なくない。しかし、成人であれ児童であれ、性被害はそのセンシティブな被害内容から、警察などに届け出ない被害者が多く、実際の被害件数が把握できていないことが多く指摘されている。
1980年代に、アメリカンフットボールチームであるニューヨーク・ジェッツで活躍したマーク・ガスティノーは、2019年に、約50年間隠し続けた10代でのレイプ被害を63歳で告白し、「アメリカンフットボールの選手にすら、そんなことが起こりえるのであれば、君たちは自分の子供たちになにが起こっているのか、しっかりとした注意を払わなくてはいけないよ」と、世の中の子を持つ親へ呼びかけた。
日本でも法務省の2015年の報告では、女児への強姦の加害者では、面識ありが45.1%、親族が5.8%となっており、ロニーやマークのように顔見知りの犯行は過半数を超える。男児の強姦被害数は公表されていない。
そのほかにも、ドラマ『GIRLS/ガールズ』のアンドリュー・ラネルズや、フォーエバー・イン・ユア・マインド(Forever In Your Mind)のメンバーであり俳優のリッキー・ガルシアなどが、未成年時に経験した性被害を告発している。(フロントロウ編集部)