ラッパーのT.I.が、大学生の娘に処女膜があるかどうかを確認するために婦人科へ連れていっていると明かして大きな問題となってから、約半年。これまで口を閉ざしていた娘が、父への冷めた思いを語った。(フロントロウ編集部)

ことの発端はT.I.の問題発言

 2019年11月に米ポットキャスト『Ladies Like Us』に出演したラッパーのT.I.が、当時18歳の娘デイジャ・ハリスについて、毎年1回は婦人科へ連れて行って処女膜があるかどうかを確認しているという事実を明かし、人権を侵害していると多くの批判が巻き起こった。

 娘と息子を持つモデルのクリッシー・テイゲンは、「間違いなく私たちは処女膜について話し合わない」と苦言を呈し、MeTooムーブメントの発起人であるタラナ・バークは、父親が娘が処女かどうかを詮索することは「男性が女性を所有する」という家父長制(※)的な考え方であると指摘した。
 ※ひとつの家族のなかで、決定権などの力が父親に集中していたり、父親が家族を統率している状態のこと。

画像: 2014年に撮影されたT.I.と娘のデイジャ。

2014年に撮影されたT.I.と娘のデイジャ。

 その後T.Iは誤解を解きたいと、現在の妻タメカ・タイニー・ハリスとともにトーク番組『レッド・テーブル・トーク(Red Table Talk)』に出演。「診察室に一緒に入ったとは言っていない。これは思い込みで事実じゃない。娘が18歳になった今でも(一緒に産婦人科に)行っているとは言っていない。そして、母親が同伴しなかったとは言っていない」と説明し、T.I.が婦人科へ同伴したのは娘が16歳頃にたまたまそうなっただけで、娘の承諾を得ていたとしている。また番組内では、娘へ向けて謝罪の言葉も口にしている。

ついに娘デイジャが口を開く

 この騒動の後デイジャは、T.I.のインスタグラムのフォローを外しており、親子関係に亀裂が入ったのではないかと予想されていたけれど、彼女がはっきりと父親に対してコメントすることはなかった。しかし、2018年から続くT.I.とタメカやその家族に密着するリアリティ番組『T.I. & Tiny: Friends & Family Hustle(原題)』の最新エピソードで、ついにデイジャが騒動に関して口を開いた。

「この状況は、少しトラウマになってる」

 そういって、父親にされてきたことや、T.I.が娘は18歳の誕生日までは処女だったと発言したことが、彼女の心の大きな負担になっていることを認めたデイジャ。T.I.のコメントについて「すごくショックで、傷ついて、怒りを感じて、恥ずかしかった」という彼女は、さらに、ネット上でもかなり大きな反響があったことを番組のインタビューで明かした。

「ツイッターを見てて、ある投稿にタグつけされてるのを見た。“婦人科医”って単語を見つけて、タイトルをすべて読む必要はなかったよね。どんなものか分かったし…。心が沈んだ」

デイジャ・ハリス、父とは関わりたくない

 しかもこのエピソードが収録された時には、一家は海外バケーション中。T.I.と関わりたくなくても、家から出て友人の家へ出かけるといったことも出来ない状況は、デイジャにとって居心地が悪かったという。また、2人の今後の関係性も変わっていくことは避けられないようで、彼女はこう語った。

「もちろん恥ずかしい。頭のうしろに追いやって考えないようにしてる…。子供のころからしてきたことだから…。14歳とか15歳の頃からだと思う。パパは、セックスや監視についてとなると、私に対して兄たちとは違う扱い方をしてくる…。自分が必要としている形で父と関わることができない。私が必要しているようには。とにかく今は、父のそばに居たいと思わない。私たちの関係は違ったものになる」

 当初は怒りや恥を父であるT.I.に対して感じていたデイジャも、さすがに騒動の原因が深刻すぎたようで、今では「そばに居たいと思わない」と、冷めた感情を口にした。(フロントロウ編集部)

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