“ある目的”のために公式ツイッターを開設
映画『X-MEN』シリーズや『ハンガー・ゲーム』シリーズなど数々のヒット作に出演し、2013年に映画『世界にひとつのプレイブック』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したジェニファー・ローレンスが、公式ツイッターデビューを果たしたことがわかった。
歯に衣着せぬ物言いでオープンな性格が人気のジェニファーだが、プライベートに関してはどちらかというと秘密主義なことで知られる。そんなジェニファーがツイッターを始めたことに、彼女の性格をよく知るファンからは驚きの声があがったが、じつは今回のツイッター開設にはある明確な目的があった。それは彼女の記念すべき初ツイートを読むとわかる。
「黒人男性の4人に1人は、人生のある時点で身柄を拘束されます。オマー・エップスとデズモンド・ミードが制作したこのショートビデオでは、汚職がいかにして刑事司法制度を破壊し、どうすればそれを正すことができるのか説明しています」
Nearly 1 in 4 Black men in America will be locked up at some point in their life. In this short video, @omarepps & @desmondmeade explain how corruption has broken our criminal justice system—& what we can do to fix it. #UnbreakingAmerica #JusticeForSale https://t.co/nBgujzH2BH pic.twitter.com/Jhw4Jtav5L
— Jennifer Lawrence - Represent.Us (@JLawrence_RepUs) June 16, 2020
日本のメディアでも連日のように報じられているので、ご存じの方も多いと思うが、今年5月、黒人男性のジョージ・フロイドが白人の警察官によって殺害された事件がきっかけで、黒人に対する人種差別の撲滅を訴える抗議デモ「Black Lives Matter/ブラック・ライヴズ・マター(黒人の命にも価値がある)」がアメリカ国内のみならず、全世界で活発化。
すでに、シンガーのアリアナ・グランデやジャスティン・ビーバー、ビリー・アイリッシュなど、数え切れないほど多くのセレブがBlack Lives Matterへの支持を表明すると同時に、セレブという立場を最大限に利用し、SNSを通じて自身の考えや必要な情報の発信を行なっている。
じつは、過去にプライベートでツイッターアカウントを所持していたものの、もっぱら“見る専門”だったというジェニファー。そんな彼女が意を決して公式ツイッターアカウントを開設し、自らの言葉でBlack Lives Matterに対する思いを伝える決心をしたことに、大勢の人たちから称賛の声が集まっている。
「人間として黙っていられない」
ちなみに、ジェニファーは先ほどの初ツイートに続く、2投目のツイートでこのように語っている。
「彼女(ブリオナ・テイラー)が殺害されてから3ヵ月間、ブリオナ・テイラーの家族、ルイビルの人々、アメリカ全土の人々、そして世界中の多くの人々が正義を求めてきました。にもかかわらず、この件は未解決のままになっています。未だに誰一人として逮捕されておらず、彼女の死の責任を負うべき人物はルイビル警察に雇用されたままであり、さらに不快なことに、ルイビル警察が行なった調査報告はひどく不正確なものでした。ルイビル市民として、人間として、私はもう黙っていることはできません。
私はこの重大な不正に反対して声をあげるすべての人たちに加わると同時に、彼女の死に関わった人たちに責任を負わせるべく、ダニエル・キャメロン司法長官に対して即刻対処することを求めます。ジョナサン・マッティングリー、マイルズ・コスグローブ、そしてブレット・ハンキソンら3人の警察官を刑事告訴するまでの時間が長ければ長いほど、より多くの信頼が失われます。私はあなたにこの3人に対する捜査と起訴における透明性を約束すること、そしてルイビル警察の不十分な対応についても何らかの措置を取ることを要請します。これ以上、アメリカで黒人女性の死についてもみ消すことを許してはなりません」
今年3月、ケンタッキー州ルイビルで、薬物捜査のため自宅に誤って強制的に侵入した警察官によって、黒人女性のブリオナ・テイラーが射殺される事件が発生。ルイビル出身のジェニファーは、とくにこの事件への思い入れが強いようで、未だにテイラー氏の殺害に関与した警察官たちが逮捕されるどころか、何の処分も受けていないことに強い怒りをにじませた。(フロントロウ編集部)